ヴィオラを習っている人にとっては、数少ない発表会用の曲だと思う。そもそもヴィオラを習っているという人口が、他の楽器と比べて極めて少ないので、どれだけ有名な曲かと言えば、たかが知れているのかも知れないが、琴といえば六段、尺八と言えば春の海、ぐらい有名でもおかしくない曲のはず。
来年の発表会に向けて地道な練習が続く。
さて、まだちゃんと弾けないフレーズもあるのだが、レッスンは次第に「曲想」みたいなところに進んでいく。弾けないところは、弾けるまで練習するしかないので、レッスンで弾けないところを弾けるまで見ていただくのは、あるいは時間の無駄かも知れない。
それで、この出だしのわずか2小節なのだが、このフレーズは、この楽章の主題なので、このあとも何度も出てくる。なので、これを歌い上げるように
ラッ タン タン タァアア タラタラタラ タラタラタッタァアア タラタン
と弾いていたのだが、昨日のレッスンでは、拍またぎになっているスラーのところを「タァアア」と伸ばすのはやめて、「タァー」と軽く弾くようにとのご指導があった。バロック時代の曲なので、バロック楽器で弾くように。バロック楽器のヴィオラの弓は、モダン楽器のように反っていなくて、矢を射る弓のように弓形になっている。先弓や元弓では巧く音が出せないのか、「抜く」感じの演奏が多い。そういう感じなのだと思う。
そして最後も、「タラタン」と強く終始させるのではなく、伴奏に主役を「どうぞ」と譲るような感じで。
ラッ タン タン タァーン タラタラタラ タラタラタッタァー タラタ
を、これはなかなか深い。
でもこうして弾いてみると、いままでカンタータのような感じだったものが、どこか舞曲のような感じになるから不思議。練習で弾いていてもちょっと楽しくなってくる。
調子に乗って、you tubeの動画に合わせて、再生速度を0.75倍ぐらいにして弾いてみるのだが、やっぱり指が回らないところがあって、最後まではちゃんと弾けない。
やっぱり、全部通してちゃんと弾けるようになるのが先だな。