2024年8月17日土曜日

セミプロ級のアマオケ

 このブログで何度か紹介しているセミプロ級のアマオケのコンサートを聴いてきた。

 すっかり感化されて、家に帰ってからヴィオラケースを開けてみる。今日の演目のうち、ヴィヴァルディのアラ・ルスティカは何度か弾いたことのある思い出深い曲だし、バッハのヴァイオリン協奏曲第1番の第2楽章なんかは、上手な人さえ一人いればなんとか弾けたりするかもしれない。いちおうね。ただ、演奏のレベルはとてもいっしょに弾いてもらえるようなレベルではない。ぼくが何度もそればっかり練習して、レッスンでも先生に見てもらって、いろいろお直しをしてもらって、やっとこの人たちの初見のレベル。なんだか羨ましい。

 開演前にロビーコンサートがあるのだけれど、これがまたいい。1パート1人で4人だけの小編成で弾くハイドン「皇帝」第2楽章。こんな曲。

 中盤からヴィオラが美味しいところを弾く。去年ぐらいから加入されたと思しきヴィオラのトップの方の音が良い。「音が立つ」というか、美味しいところを本当に美味しく聴かせてくれました。

 今日の演目のメインは芥川也寸志のトリプティーク。

 いやもう、この迫力は圧巻。

 最初にこの曲を聴いたときは、ずいぶん難しい曲だなぁ(演奏が難しいのはもちろんなのですが、どう楽しんだらいいのかがよく分からない、難解な曲という意味で)と思ったのですが、何回か聴いているうちに面白さみたいなものも分かってきて、弾いている人が楽しんでいる様子も伝わってくる。弾くのが難しいのは変わらないと思うのですが、今日はとても楽しめました。



2024年8月12日月曜日

メトロノーム

  これまでの人生で、繁忙期というものが何度かあった。毎日終バスで寝るのは1時前なのに、あくる日は7時に家を出て普通に出勤とか、バスもなくなってタクシーで帰るのだけれど、すっかり運転手さんと顔馴染みになって「家まで」といったら家まで送ってくれるとか、もう帰る気力もなくなって会社に泊まるとか。平成生まれの人には信じてもらえないようなことが当たり前だったこともある。いまそれに近い状態で、休みの日も本当にヘトヘトで、3週間ほどまともにヴィオラを弾いていない、なんて状態で迎えたレッスン。

 いや、レッスンがあることすら忘れていて、スタジオから電話があって慌てて駆けつけるといった始末。もうどうにかしている。さいわい、夏休みは世間よりも少し長め。仕事のことは気になるけれど、そこは割り切ろう。休みの日に仕事のことを考える必要はない。

 いままでのレッスンで何度か言われていることなのだけれど、弾けるところだけを速く弾くのではなく、いちばん難しいところがちゃんと弾ける速さでまず練習して、それかれ、難しいところを少しでも早く弾けるようにしていくことが、アップテンポで弾いていくための近道。カイザーもテレマンも、心を入れ替えて、メトロノームとしっかりお付き合いすることにした。

 まず、日付とテンポを楽譜に書く。まだ通して練習するというよりも、フレーズごとに切って、その速さで弾けるようにする練習だ。出だしのところは比較的何度も弾いているので、ある程度の速度でもそれなりに惹けているような気分になるのだが、中盤の「Bメロ」に入ると、最初に設定したテンポでは拍が合わなくなってしまう。その拍が合わないところだけを繰り返し練習末うのだけれど、やっぱり無理。さっき楽譜に書いたテンポを修正。2段階ぐらい遅くする。そうなると、比較的簡単に弾けるところでついつい走ってします。そこをまた練習。どうしてもテンポが取れないところはメトロノームに合わせて手を叩きながら歌ってみる。

 こういうことをやっていると、2時間ぐらいがあっという間に過ぎてしまう。

 そんなわけで、今日は久しぶりに2時間ほど練習できたといっても、まだまだめどはつかない。