2019年7月20日土曜日

そろそろ真面目にフラジオレット

 そうそう。
 そろそろ真面目にフラジオレットのことを書かないと、何を書いても読んでもらえなくなってしまう。なんだかんだ言っても、書くからには誰かに読んでほしいし、誰にも読んでもらえないよりも、アホ、ボケみたいなコメントで炎上する方が、まだ自分の存在が確かめられて嬉しいかもしれない。どっかの大統領が品格のないツイートをする心理も分からなくはない。

 いままでもフラジオレットのイメージは、Andanteとかわりとゆっくりした曲が終盤で盛り上がって、最後にヴァイオリンのソロで消えていくみたいな、か細い音が鳴るというイメージ。しかし、いまやっている曲はallegroでわりとガシガシ弾くイメージの曲なので、なんでこんなところでフラジオレットがでてくるんだろう、という感じだった。
 しかし、言われて見るとなかなか効果的なところにフラジオレットが出てくる。必ずしもフレーズの最後というわけではない。チャラララチャララララッ、と高いラを弾いた後で2オクターブ下がって、ラー、ときたり、そのさらに5度上の、チャラララチャラララミッ、ときて、ラミラ~、と重音になったり
(文書で書くと何のことかわからないけど…)
 適当じゃなくて、ちゃんとそういうところがフラジオレットになるように作曲されている。ヴィオラの場合は「ラ」がフラジオレットの基本で、「ミ」は1/3のところに触れる応用編なのだが、いきなりからどっちも出てくる。

 先生曰く。フラジオレットの場所は決まっているので、音を出した後で探すんじゃなくて、いつもその場所をフィンガリングできるように練習しましょう、とのこと。それで、イケないとは分かっているのだが、その場所にちょっと印をしておく。折込広告でもなんでもいいのだが、紙を指板と弦の間に挟んで、長さをちょうど駒からネックとペグの間の出っ張ったところ(何ていうんだ?)に合わせて折る。これをちょうど半分に折って折り目を付ける。その紙を再び弦の下に敷いて、折り目のところにマジックで印をつける。同じように三つ折りにして、駒から1/3のところにも印をつける。ヴィオラの場合、いちばん細い弦の開放弦がラ。半分のところがその1オクターブ上のラ、さらに1/3のところがその上のミになる。ここを、押さえるとも押さえないとも分からないような微妙な触れ方をすると、微妙な具合にオクターブ上のラとか、その上のミとかが鳴る。最初にイメージしていたみたいに、この微妙な状態でボウイングを続けるのではなくて、チャラララチャララララッ、と鳴らしたらしばらく余韻が続くので、その間にファーストポジションに下がって次の音の準備をする。

 うむ、なかなか理に適っている。

 最初のうちは5ポジもまままらず、当てすっぽうにフィンガリングしていたのだが、折込広告で付けた印のおかげで、成功率が少しずつ上がってくる。そのうち何度もフィンガリングしているので印が消えてしまったのだが、まぁ2回に1回ぐらいは……
 はい。ダメですね。ちゃんと練習します。

 ただフラジオレットそのものは、案ずるよりも生むが易しといった感じだった。

2019年7月13日土曜日

フラジオレットのつづき

 レッスンで5ポジとフラジオレットを教示いただいたので、そのネタで前回の記事を書いていたら、5ポジの話だけで終わってしまった。今回はその続き。

 ブログの記事を書いていると、ついウダウダと長くなってしまう。最近は、ツイッターとかファイスブックとかインスタグラムとか、書くのにも読むのにも時間が掛からないタイプのツールが流行りなんだが、私の場合、ファイスブックにさえ長々と文書を書き込んでしまう。まだ若い頃は写真の趣味があって、よくカメラトランクを担いで旅に出たのだけど、例えばここで夕日を撮りたいと思っても、ちょうどいい時間にバスがなかったりすると、何もないところでただ海を見ながらボーっと2~3時間、待つしかない。そうやって待ちながら自分のテンションを上げていって写真を撮る。そうやって撮った写真のうちの何枚かは、大枚はたいて大伸ばしにした上に額装までしている。そこに自分の少なくとも2~3時間が凝縮されているのだから、インスタグラムなんかでチラッと見るんじゃなくて、じっくり見てほしい、なんて思ったりする。私が死んだら葬儀会場にその写真を飾るように遺言しているので、機会があれば見に来てほしい。
 そうだ、写真じゃなくてブログの話なのだが、いつも拝見しているブログに10周年という記事があったので、自分はいつからブログをやっているんだと思ったら、まだ12年ぐらいだった。このブログの前にも、いまではもうすっかり黒歴史となっているブログがあって、それを始めてから12年。確か、はじめて数年で「四十路テナライストのヴァイオリン練習部屋」という名前に改称しているので、改称してからちょうど10年ぐらいかもしれない。もはや四十路でもないし、ヴァイオリンはヴィオラに替わっているのだけれど、ま、いいか、よく似たものだ。
 ブログが流行りだした頃は、「インターネット日記」なんて乗りで、その日食べたものとか、行ったところとか、手あたり次第に記事を書いていた人もいたけれど、自分はそうではなくて、ヴァイオリンのことしか書かない、と決めて、ブログのネタ作りのために練習したりしたものだ。フェイスブックみたいに「いいね」が付くわけではないので、どれだけ見てもらえているかはよく分からないけれど、誰かが見てくれているかもしれないというのは、練習の励みにもなった。大人になってヴァイオリンをやっている人がこんなにいるのか、ということも、ブログを通して知ることになった。
 そのうち、世間では、オンラインで知り合った人たちが集う「オフ会」というのが流行りだしたのだが、大人になってヴァイオリンをやり始めた人同士の「バヨ会」なってものもやりだして、それがきっかけでヴィオラに転向し、ブログもレッスンも、もう10年以上も続いている。基本的にヴァイオリンのことだけ、最近はヴィオラのことだけしか書かないというスタンスは変えていないつもりで、何年か前の記事を見ると、如何に自分が上達していないかがよくわかる。
 こんなに長い間、レッスンを受けているのに、フラジオレットを教えてもらったのは初めてだった。

 そうだ、フラジオレットの話だった。
 今回も、文章が長くなってしまったので、つづきはまた次回。