2019年5月25日土曜日

アンサンブルの発表に向けて~選曲の続き~

 前回の記事で紹介したモーツアルトのディベルティメントのURLをメールに貼り付けて、他のメンバーに感想を聞いてみた。世間には「モーツアルトは嫌いだ」という人はあまりいないとみえて、好意的に受け止めていただいたのだが、そこで大きな問題が浮上。

果たして弾けるのか⁉

 どちらの方も大人になってから始められた方なのだが、レッスンの入れ替わりのときにちょっと聴いていると、わりとガシガシなんでも弾いておられるようにお見受けしたのだが、メールの返信には「いい曲だと思うけれど、自分に弾けるレベルなのかどうか、とにかく先生に相談してみるしかない状態です」などといったことが書かれていた。ま、それはそうだ。弾けるかどうかは別にして、先に「情熱大陸を弾く」と決めてかかる「ゲリラ・アンサンブル」ではない。勝つ公算がない戦いはできない。

果たして先生のご意見は如何に

 ご多分に漏れず、この曲もネットにフリーの楽譜が上がっている。果たしてヴィオラパートは弾けるのか。動画からもわかるが、ヴィオラパートはとにかく「刻み」。刻みが出来なくてヴィオラが務まるか、とやってみるのだが、これが意外と、「難しい」というより「疲れる」。まるでスポーツをやるような感覚になってくる。最初のうちは軽快に弓を飛ばしていけるんだけれど、続けるうちにウダウダになってくる。これも修行だな。
 ヴァイオリンはというと、ファーストはやはり目立つパートだし、ポジションの高いフレーズも何箇所か出てくる。それなりに難しい。いやしかしそれ以上にセカンドは難しそうだ。ファーストのメロディラインを引き立たせるオブリガートのパートなのだが、ずっとオブリガートなので、メロディが読みにくくて大変そうなのだ。

 いや、それにしてもこれが弾けるといい。「映え」もする。発表会まではまだ1年以上あるのだし、それまでには何とか出来るような気がしてきた。レッスンもしてもらうのだから、いま出来る曲をやるというのではなく、いまは出来ないけれど1年後には出来るようになった、というあたりの選曲がいい。

 ということで、フリーの楽譜をダウンロードして、レッスンのときに先生に相談した。


 みごと撃沈。


 「あ、これは駄目です。出来ません。」
 即答だった。

2019年5月22日水曜日

アンサンブルの発表に向けて~選曲~

 来年の発表会でアンサンブルの演奏をすることは決定。そうなると次は選曲だ。楽器はヴァイオリン二声+ヴィオラ。前々回の発表会のような、ヴィオラ、クラリネット、マリンバだとか、前回のヴィオラ、クラリネット、マリンバ、アルトサックス、ピアノ、ヴォーカルといった、楽器の編成としては何の脈略もなく、男性の受講生が弾いている楽器がたまたまその3つだったとか、そのおっちゃんばっかりの演奏を面白がって寄ってきた人のパートがそれだったという編成に比べると、ずっと選曲はしやすいはず。
 というか、前回までは楽器の編成から選曲することは不可能なので、先に弾きたい曲を決めて、別の編成の楽譜からアレンジしたり、アレンジャーの先生に楽譜を起こしてもらったりしていた。今回はどんやって選曲したものだろうか。

 まず考えられるのはトリオ・ソナタ。通常はチェロとチェンバロで弾く通奏低音を1オクターブ上げてヴィオラとピアノで弾くというもの。場合によってはピアノなしでもいい。ネタにはこと欠かないのだが、ほぼバロック限定なので、好みが分かれるところ。それに、メロディーラインの受け渡しが複雑なものが多く、3人ともそこそこの実力がないと演奏が途切れてしまう。バロックの割には難しいかもしれない。

 それじゃ、パッヘルベルのカノン。もともとヴァイオリン三声プラス通奏低音なので、ピアノに通奏低音を弾いてもらえばばっちりだ。ヴァイオリンのうち一声をヴィオラにアレンジした楽譜もある。ただ、あまりにも王道過ぎて、拙かった時に拙いのがすぐわかってしまう。それに、以前にも発表会でやったことがあるので、ずっと発表会に出ている人にとっては一度聞いたことのある曲になってしまう。

 そこで考えたのは弦楽四重奏。これならネタは豊富だし、モーツアルトのように好き嫌いのあまり別れないネタから選ぶこともできる。パッヘルベルのカノンほど王道感もなく、「なんかどっかで聞いたことある」というぐらいの適度に有名なところから選ぶこともできる。チェロはいないので、チェロの先生にお願いするか、ピアノで補ってもらえばいい。
 たとえばこれなんかどうだろう。

 
 なんか、ちょっと面白くなってきたぞ。

2019年5月18日土曜日

アンサンブルの発表に向けて~誘ってみた~

 前回の記事ではアンサンブルの発表に向けた自分の勝手な思い込みを熱っぽく語ったのだが、如何せん、アンサンブルはひとりではできない。たまたま同じスタジオにヴァイオリンの受講生がいるからといって、みんなが同じようにアンサンブルがしたいと思っているとは限らない。アンサンブルはおろか、

いや、発表会なんて無理無理無理無理…

と仰ることだってないとは言えないのだ。しかし、幸いなことに発表会はまだ来年。1年以上も先のことだから、いまからつもりをしておけば、何なりと弾けるのではないか、と楽観的に思ってもらえるかもしれない。それに、

ひとりでは無理だけど
アンサンブルだったら気が楽だ

なんてふうに思う人もいるかもしれない。実際はアンサンブルの方が難しいのだが…。

 ともあれ、誘ってみないことには始まらない。

 いつものレッスンは、前の人が終わり掛けの時間にスタジオに入ってスタンバイすることになっている。レッスンが終わると、先生に「ありがとうございました」とお礼を言い、次に待っている受講生に「お待たせしました」といって場所を譲る、そんな感じだ。声を掛けるならこのタイミングしかない。

 実際に声を掛けてみると、お二人ともとても好意的だった。
 ヴァイオリンもヴィオラも、基本的には単音楽器。和音が出せない。だからやっぱり「合わせてみてなんぼ」の楽器なのだ。みなさん、そのように思っておられたようだ。先生も好意的で、ぜひやってみましょう、と仰っておられる。メールアドレスを交換して、また連絡することにする。

 次はスタジオの説得。
 こちらの方は多分大丈夫と予想していた通り、大きな問題なく受け入れてもらえた。ただ、アンサンブルのレッスンは初めてのことなので、ちょっと調整がいるかもしれない。こちらのつもりでは、ひとり45分のレッスンから15分づつを拠出して、3人それぞれが30分のソロレッスンを受けて、その間の時間に3人で45分のアンサンブルレッスンをしてもらったらどうか、などと思っている。もし、もう一人メンバーが増えた時は、やはり同じようにソロのレッスンのうち15分を拠出してもらって、アンサンブルレッスンは1時間。そんな調子で、6人か8人ぐらいまでは増やせていけるように思う。さすがにそれ以上になると、レベル別にクラスを分けるなどした方がいいかもしれないが。
 この提案、どこまで聞き入れてもらえたのかは分からないけれど、とりあえず反対はされなかった。

 そんなわけで、最初のヤマは越えた。
 次は曲だな。

2019年5月6日月曜日

アンサンブルの発表に向けて~これまでの経過~

 いつもお世話になっているスタジオでは、2年に1度、「大人の発表会」がある。大人の受講生にとっては、人前で弾く貴重な機会だ。最初の頃は、ソロの発表のあと、先生によるお手本演奏があって、そのあと反省会か交流会かどんな名目だったか忘れたが、とにかくざっくばらんにいろんなお話ができる会があって1日が終わる、というパターンだった。それが、何回目かから、弦楽器は弦楽器、管楽器は管楽器、打楽器は打楽器でアンサンブルを作って、ソロの発表とは別に発表をするようになり、次に、全部の楽器でベートーヴェンの第九のアレンジしたのを弾くというアンサンブルもやるようになった。

 ところが、アンサンブルの中心になるヴァイオリンの受講生が、いろんな事情でガタンと減った時期があって、全体的に大人の受講生も減ってしまい、「大人の発表会」の開催そのものが出来るかどうかということになってしまった。もはやアンサンブルどころの話ではないのだが、受講生としては大事な発表の機会がなくなるというのは、モチベーションにも関わるし、発表会が亡くなったことでさらに受講生が減ってしまうというようなことにもなりかねないという心配もあった。それに、同じスタジオの受講生でも、楽器が違えば話をする機会も限られるし、2年に1度の発表会の日が唯一の交流の機会でもある。たまたま、前の発表会のときに、数少ない男性の受講生同志で、次は楽器の種類が違うメンバーでアンサンブルをしよう、などと企んでいたこともあって、なんとか「大人の発表会」ができないかと、スタジオでもいろいろ検討していただいて、開催に漕ぎつけた。

 そして開かれた「大人の発表会」は、開催場所も開催スタイルも、それまでのものから大きく変わって、「大人の発表会2.0」の様相になった。
 この「大人の発表会2.0」から、アンサンブル発表の様子がだいぶ変わって、それまでの、発表会らしいと言えば発表会らしい発表から、一種の余興的な発表になった。発表会全体も、子供の発表会の大人版、という感じから、大人が大人らしく真剣に「遊ぶ」場というか、「上手に弾く」だけでなく、「楽しく弾く」とか、古株の受講生としては、如何に発表会の雰囲気を創り出していくか、なんてことも意識するようになった。普段、お世話になっているスタジオへの恩返しの場、なんてことも言えなくもない。

 ところで、前回の「大人の発表会」の直前にヴァイオリンの先生が交代になって、新しい先生が、以前の教室で指導されていた大人の受講生をお二人連れてこられた。そのお二人は前回の発表会には出ておられないので、まずはそのお二人に「大人の発表会」に出てもらう、というのが「スタジオへの恩返し」という意味では最大目標だろう。それに加えて、アンサンブルのレッスンという、いままでになかった形態が作れないだろうか。もしアンサンブルレッスンが定期的にあれば、そのメンバーは確実に発表会に出ることになるし、それにもともと和音が出せない楽器なので、やはり合奏してこその面白さというものもある。定着すれば、アンサンブルレッスンを目当てに新しい受講生を迎えることが出来るかもしれない。

 いろんな目論見が絡み合う来年の発表会。
 さてさて、このあとどうなっていくのか?

2019年5月4日土曜日

10連休の過ごし方

 世間では10連休。ご多分に漏れず、うちの会社も10連休だ。一方で、この10連休も勤めている人がいるはず。今朝の天声人語には、そろそろ平日が恋しくなる人もいるのでは、などと書かれていたが、せっかく休めるのだから休みを満喫したいものだ。
 しかし、それにしても気になるのは財布の中身。休みを満喫するにはそれなりに費用もかさむ。平成最後の日となった4月30日の例だと、朝からフェルメール展を鑑賞、そのあと、新世界と心斎橋をうろうろするが、財布の紐は固く結んでいたので、店先に並ぶ商品にもあまり興味が向かず、あまりの人の多さにやや疲れる。お昼を取りがてらカフェで図録を拡げ、午後から映画1本。晩ご飯は家に帰って食べる、というコースで約1万円。内訳は美術館の入館料と図録で4,800円、映画1,800円、交通費1,840円など。もちろん、家でゴロゴロしているより充実した1日だったし、1万円が無駄だったというつもりはさらさらないけれど、給料が家計口座に振り込まれ、わずかなお小遣いで生活する家庭内プロレタリアートが10日間もこんな休日の過ごし方を続けられるものではない。

 それじゃ、ヴィオラでも練習したら、

 それもいろいろ障壁はあるのだが、いまのところ、それがいちばんリーズナブルな過ごし方かもしれない。連休の前半は天気もわるく、出掛けるのも躊躇われたし、窓を閉めていることも多かったので、結構、練習できたはず。お天気の良い後半は如何に。