演奏会当日に配布するプログラムに掲載する曲紹介が出来上がって、すっかり準備万端モードになっていたのだが、演奏会が近づくに従って先生の指導もより細かくなっていく。いままでそんな細かいこと言ってなかったやん、とか、去年もこんな細かいこと言ってましてっけ、などと言いたくなるところなのだが、周りの人に聞いてみると、去年もこんな細かいことを言われていたとのこと。そうか、去年はこの時期になっても弾けないフレーズがあったりして、トリアージに必死だったから、あまり細かいことはスルーしていたのかもしてない。どうせそこ弾けないし、みたいな感じで…。ま、去年と比べて自分の演奏技術が向上しているのかもしれない。言われた通り弾けないとしても、どうせ弾けないと思っているうちはステージにも載っていない。いちおう言われた通りにしようとして出来ないというのは、少なくともステージには載っている。
と、つらつら出来ないことの言い訳をしたが、それでも本番が近づいてかなり良くなってきているように思う。ちゃんと弾けてるやん、というレベルではなくて、なんかこの曲、スタイリッシュやん、とか、ちょっとコミカルやん、とか、弾きながらそんなことを感じられるようになってきた。どう弾きたいかが見えてきた、ということなのかもしれない。
今日は、客演の先生方や賛助出演の学生さんもいっしょに、本番と同じホールでの練習。フルートの独奏は学生さんなのだが、ここはもっと小さくとか、ここはクレシェンドとか、細かいところのリクエストが出てくる。いっしょにいい演奏をしたいという気持ちが伝わってきて嬉しい。賛助出演の人がこうして気にしてくれているのだから、楽団員が面倒がるわけにはいかない。現に、その通りに弾いてみると、ちょっとグレードアップした感じにもなってくる。
J.ラターの「古風な組曲」は、フルートとハープシコードの掛け合いがきれいな曲なのだが、どちらも賛助出演なので、実際に合わせてみるのはこの日が初めて。主役の楽器がいないところであーだこーだ言っているのとは、仕上がり具合が全然違う。
いつものホールが改装工事中で、いつもとは違うホールを使うのだが、音響もなかなかよい。大きな声では言えないが、いつものホールよりも断然良い。いつも以上に定期演奏会が楽しみになってきた。