レッスンがあった。
前の記事に書いたが、発表会後、練習の目標を失っている。「とりあえず」という感じで、葉加瀬太郎の比較的易しい曲を弾いているのだが、どこをどう練習すればいいのかが見えてこない。こういう曲を聴いていると、楽譜では同じように書かれているのに、一つひとつの音がすべて違うのがわかる。同じような二分音符でも、その中での強弱の付け方やビブラートの掛け方、弓の運び方や音色の出し方、すべてが違う。こっちはおんなじ音を出すのがひと苦労なのに。
ま、それでも何とか「葉加瀬太郎のANOTHER SKYですね」っていうことが分かるようにはなってきたのだが、向こうがジェット機だとしたら、こっちは鳥人間コンテストみたいなもんだ。おまけに楽譜にまちがって「ANATHER SKY」って書いちゃったよ。もうタイトルの段階で違うものになっている。
こんな調子なんだけど、最初だけでも葉加瀬太郎みたいに弾きたい。
を
と思わせたい。鳥人間コンテストでも、最初は「行けるかな」って思わしといて、途中で「あ~ぁ」ってなるやつはテレビに映してもらえるけど、最初から「こりゃ駄目だ」ってやつは映してももらえないじゃないか。
いちお、先生の前で弾いてみた。やっぱり言われるのは同じ。
音程
そりゃ直さないといけないとおころはいっぱいあるけど、まず最初に直すべきは音程。いちばん簡単にそれらしく聴いてもらえるようにするには、まず音程。とくにゆっくりしたテンポの曲だから音程が外れているのがすぐにわかる。それも、小指が届いていないとかいうのはなかなか直せないけど、ポジション移動でちゃんと移動できていなくて、あと全部音程が上ずっているとか、そういうところを、チューナー見ながらでいいからしっかり直すこと。
それと、フォルテのところで調子に乗って大きな音を出そうとすると、音が割れてしまっているから、むしろピアノのところを小さく丁寧に弾いて、フォルテがフォルテに聞こえるようにすること。う~む。葉加瀬太郎のジェット機みたいなヴァイオリンがあれば多少無茶な弾き方しても音が割れたりはしないのだろうけど、こっちは予算も鳥人間コンテスト並みだから・・・。
そんな感じでレッスンが終わってしまう。
もう、お前に言うことはない。
という感じなのだが、いや先生、もうちょっと上手く弾きたいですよ。
そんな悩みを事務所で愚痴っていたら、こんな本が目に留まった。「ヴィオラ名曲31選」。中身をパラパラ見ていたら、「どうぞ借りていってください」ということだったので遠慮なく借りることにした。それでレッスンにも持ち込んで、葉加瀬太郎が終わりかけたところで、
これ、さっき事務室で借りたんですけど・・・
と言って持ち出す。先生曰く
なんか有名な曲が多いから間違いが目立つんですよね~
でも、ま、そんなこと言わずに、この中から何かレッスン付けてくださいとお願いしたら、
じゃ、最初から全部いきますか
なんてことになった。それで最初の曲を弾いてみて、
う~ん・・・
となって、他の曲を探してもらう。次回はバッハを見てもらうことになったのだが、あとで「最初から全部っていうのも面白いかも」って思ったりした。それ、スズキのテキストみたいなので順番に丸もらう感じのレッスンだし、なんかレッスンをしてもらっている感じがある。
それに、初見の練習だとか、楽譜を読む練習にもなる。
そういえば、今日、2曲も初見で弾いたじゃないか。知っている曲ではあったけど、いきなり先生の前で初見で弾くなんてことをしたのは、今回がはじめてだ。進歩は目に見えないところであるもんだ。
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