曰く
ちゃんと弾けるようにしようと思えば言わないといけないことはいっぱいあるんだけど、それやりだすと終わらないし、そんなことよりも何か弾きたい曲を弾いている方が楽しいに決まっているし、そういう中で、もっとこうした方がいいですよ、っていうアドバイスならできるんですけど、いまから真剣に練習してプロみたいに上手になろうというわけでもないですから。うむむ。お見通しでしたか。
そんなわけで、葉加瀬太郎の「another sky」を弾いてみる。
うちの会社もご多分に漏れず、実務の大事なところは全部、非正規雇用の社員を扱き使っているのに、5年たったら有無を言わさず雇止めして新しい社員を入れ、またいちから教育をして、やっと使えるようになったらまた雇止めという、お馬鹿な人事政策しか持っていないのだが、今年度そのお馬鹿政策の犠牲になる人が2人ほどいる。去年はベテランの正社員が歌を歌って送ったのだが、今年は「大都さん、ヴィオラを」なんて冗談がでていて、いまのところ断っているのだが、もしかしてそんなことになるかもしれない可能性が2割ほどあるかもしれない、というので、そのネタにこの曲を選んだ。だけどそれは今のところ「人前で弾く予定」のうちには入らないので、練習のモチベーションにはつながってこない。
発表会の日が重なって出られなかった他のスタジオのレッスンでは、G線上のアリアが課題になっているのだが、これはそのスタジオでレッスンを受けるものなので、いつも行っているスタジオのレッスンネタにはならない。
ま、それでも練習しなければならないのは事実なのだが、そこのレッスンは3カ月に1回ほどしかないし、まだ先だし、いやそんなこと言っているうちにすぐ「あ、もう次の週だ」なんてことになるのだけど、なんとなくまだエンジンがかからない。
先週、以前お世話になったアンサンブルの定期演奏会を聴きに行った。本番前に楽屋に行くと、こんな特徴のない私のことを大勢の方が覚えていてくださって、中には「また一緒に弾きましょう」と言ってくださる方もおられて嬉しかった。演奏を聴いていると、自分も舞台にいるような気分になる。昨年は、トラの陰で弾いているふりをするのが精一杯だったが、いままで経験したことがないぐらい楽しかった。これがちゃんと弾けるようになったらどれほど楽しいかと思う。
ただ、このアンサンブル、地理的にとても遠いのだ。移住でもすれば心おきなく参加できるのだが、小さくてもいいからリフォームして楽器が弾けるようにできる家と、50mプールほどの大きさの農地、それと家庭問題に詳しい弁護士を紹介してもらえないものだろうか。
バヨ先生は別のオーケストラを紹介してくださった。紹介と言っても、「あそこなら、あまり技術のことを気にしなくてもやっていけますよ」という、なんか褒めているのかなんなのかよくわからない紹介なのだが、たまたま明日はそこの定期演奏会があるので、それも聴きに行こうと思う。
そこはアンサンブルではなくて、管楽器もあるオーケストラ。「そういうところでやるのも、また、楽しいですよ」とのことだが、まずは演奏会で雰囲気を見てみたい。
やっぱりそんな感じで、常に自分ができるレベルの少し上ぐらいの目標を持っていないと、なかなか練習に身が入らないものだなぁ、とつくづく思う。
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