2016年7月16日土曜日

情熱大陸を情熱っぽく

 今日は無理をお願いしてレッスンのダブルヘッダー。この前のレッスンでは情熱大陸を見てもらったのだが、すっかりそれだけで終わってしまって、ヘンデルを見てもらえなかった。そして、このところ情熱大陸ばっかり練習していて、ヘンデルをちっとも練習していない

VS

 それで、水曜日になってスタジオに連絡し、無理をお願いして2コマ入れていただいた。葉加瀬のコマとヘンデルのコマ。こうなると必然的にヘンデルも練習せざるを得なくなる。付け焼刃的だけれど、久しぶりにカラオケボックスで2時間半ほど練習した。

 そして迎えた今日のレッスン。
 付け焼刃はすぐばれる
 ま、しかし、久しぶりにヘンデルを弾いたときは、「ここは弾けていたのに」というところが全然弾けなくなっていたのが、一応、詰まりながらも最後まで弾くことができるようになった。レッスンでは、初めて第1楽章から第2楽章まで、途中でストップを入れずに(失敗してやり直すことはストップに含みません)、最後まで弾かせてもらえた。

 だいぶ弾けるようになったのは認めるけど、弾けないところはちゃんと弾ける速さで弾くこと。
 いつも言うでしょう。弾けるところだけ速く弾くのは駄目。
 いちばん弾けないところに合わせて、そこが弾ける速さで全体を弾くこと。

 以上

 ということで、始まったのが遅れていたせいもあるが、予定よりも早く第一試合はゲームセット。コールド負けの気分だ。

 間に別の人のレッスンが入って第二試合。その方が気分が切り替えられていいので、ちょうどよかった。

 こちらの方も、最初から最後まで通して弾いてみる。前回は何を弾いているのかわからなかったが、今回は、「情熱大陸です」と言わなくても「情熱大陸」だとわかる程度には弾けた。

 実はこればっかり練習していてたんですよ
 あはは… それは聴けばわかります

 やっぱりばれていたか。
 情熱大陸が褒められたというより、ヘンデルの方が駄目だったという文脈だ。

 まず、リズム。ちゃんと楽譜通りに弾きましょう。
 楽譜通りに弾いてると、しょーもない音楽になるように思うかもしれないけど、そうではない。
 音楽というのは楽譜通りに弾けば楽しく聞こえるようにできている。
 そのためには、弾けるところだけ速く弾いて、弾けないところで速さを変えるのは駄目。
 いちばん弾けないところに合わせて、そこがちゃんと弾ける速さで弾くこと。

 あ、これ、同じことを最近どっかで聞いたなあ。メトロノームで練習しているときも、4拍に1回の「チン」には合うように最大限の注意をしているのだが、途中のリズムはかなりいい加減。特に普天音符だとか、装飾的に入ってくる音だとか、それとポジション移動だとか移弦だとか、小指を伸ばすところだとか、至る所にリズムを狂わせるトラップが仕掛けられている。ワザとリズムを崩して弾いているのではなく、崩れているのだ。そのためにマリンバと合わせられないことも昨日の練習で発覚。ヘンデルの方はプロのピアニストが伴奏してくださるので、こっちのリズムが多少変でも合わせてもらえるが、こっちはお互い素人なのでそうはいかない。

 主旋律はちゃんとした音程で弾く
 有名な曲だから、音程が違ったらすぐばれます

 リズムも駄目、音程も駄目、だったらいいとこないじゃん。なりふり構わず今回は音程を合わせようと、弦の長さの1/4,1/3,1/2のところにマジックで線まで弾いていいる。しかし、横から見るので、それに頼って押さえる場所をコントロールしようとしても、ちゃんと押さえられていない。視覚じゃなくて、耳でちゃんと音程を取らなきゃ。ま、しかしヴィオラに主旋律が回ってくるところはほとんどない。そこだけ集中的に練習すれば、それもゆっくり音を合わせながら…。
 やっぱりゆっくりだな。

 イントロの、ラ~~~シ~~~ド~~~レ~~~のところ、もっと情熱的に。
 いまから情熱大陸が始まるんだから、もっとそういう気持ちで弾いてみて。

 あ、これはできそう。ちょっとやってみます。
 まず気持ちを作って、いざっ

 どうです、先生。だいぶ情熱的でしょ。

 いやぜんぜんさっきと一緒です。
 もっと、楽器がつぶれるんじゃないかと思うまで腕の重みを載せて。
 腕は肩から繋がっているものだから、肩甲骨から先の重みを全部載せるつもりで。
 休符の間も、弓を返す時も、弓を弦から離さないで。
 そんなにたくさん弓を使わなくてもいい。
 中弓の元の方を使う。
 特に上げ弓が軽くながち。
 きちんと弓を弦に載せてから弾く。
 途中からだんだん調子が出てくるのではなく、音符の最初から音を出す。

 音の「大きさ」じゃなくて「濃さ」ですよ。

 これ、そういえば前の先生にも同じようなことを言われたように思って、このブログを調べてみたら、やっぱり言われている。

『情熱大陸が情熱大陸っぽくない』 2014年9月27日土曜日
http://otogaku.blogspot.jp/2014/09/blog-post_27.html

 きのうも3人で合わせて録音をしてみたのだが、どうもヴィオラが何をしているのかがよくわからない。クラリネットは主旋律だし、マリンバは結構おもしろいリズムを刻んでいる。

 これ、ヴィオラいらなくね

 という感じだし、幼稚な音でかえって全体を乱している感じだ。
 今日はその原因がすべてわかった。
 わかったからと言って取り除かれたわけではないのだが。



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