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会場は、湖岸緑地に設けられた特設ステージ、公園の片隅にあるような普段は子供たちが走り回っているようなステージ、パイプ椅子を50脚ほど並べるとたちまちいっぱいになるようなホール、駅前広場、教会など、立派かどうかといえば立派ではないが、そこに全国からいろいろなジャズバンドがやってくる。運営はすべてボランティア。プログラムはほとんどが賛助広告というもの。この手作り感がいい。
最初に聴いたのは湖岸緑地の特設ステージ。十数名の金管バンドだった。社会人バンドと仰っていたから、他に仕事を持っておられるアマチュアだと思う。年齢は私と同じぐらいだろうか。そこそこの年齢の方ばかりだった。このジャズフェスティバルにも毎年参加されているが、3月にはライブハウスで定期演奏会(ジャズの世界ではなっていうのか忘れた)をされているようだ。歳をとってもこうして一緒に何かを出来る仲間がいるのは、なんだか羨ましい。
公演時間はどれも40分と決まっていて、次の公演までに20分の休みがある。その間にお目当てのところに移動するということになっていたので、小さなホールに移動。そこはゲストの方で、ジャズを好きな方には名前の通った方のようだ。ホールの中は、最初からこれをお目当てに来たという人や、私のようにプログラムを見てからこれにしようと思ってきた人、通りすがりの人などで満席。立ち見の人垣が2重3重になっているぐらいだった。演奏も、さすがはプロ、というレベルだったが、ピアノの人は普通にサラリーマンをしていて、定年退職後にこの道に入られた人という紹介があった。なんだかこれも羨ましい。
その次に見に行ったのはまたアマチュア。東京から来たという、サックス、ピアノ、ウッドベース、ドラムの4人組だったが、これは圧巻だった。さっきのはプロなので、もちろん演奏レベルは高いのだけれど、ある意味それはプロなんだから高いはず。低いものは出せないというプライドもあるだろう。それよりもアマチュアでこれだけのレベルの演奏が出来るということの方がすごい。楽しいという気持ちも伝わってくる。聴かせどころのソロなんかは「どや」というストレートな気持ちも伝わってくる。
ほかにもいくつかの演奏を聴いてきたが、演奏されている方ひとりひとりに、音楽や楽器との出会いがあって、ジャズとの出会いや音楽への思いがあって、仲間との出会いがあって、いろんな苦労があって楽しみがあって、なんだかそういうことが少し垣間見れて楽しいイベントだった。毎年続いていって、来年もこの人たちの演奏を聴く機会があればいいなと思う。
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