隣町の立派なコンサートホールで、お気に入りのアマチュアアンサンブルの演奏会があるので、聴きに行ってきた。
そこのホールはクラシック専用ホールなので、アイドル歌手のライブも後援会やら演説会やらの類もすべてお断り、という高飛車なホールなのに、回転率は結構高い。場所を押さえるだけでも大変だと思う。コンサートホールならうちの町にも立派なものがあるが、そこは週末でさえ公演がない時があるという状況。ホールの立派さはともかく、そこで聴くことが出来るコンテンツでは大きく水を空けられているように思える。隣町というのは、政令指定都市で、空港はないけれど新幹線は全部停まるという大都市。県庁所在地でありながら新幹線が素通りするうちの町とは、もとから格が違う。
町の格の話で回り道をしてしまったが、このアンサンブルの格もかなり高い。詳しくは聞いていないが、若手の方が比較的多いところをみると、どこかの大学のオケのOB/OGなんかが母体になっているのかもしれない。人数は弦楽器ばかり20人ほどなのだが、今回は客演の方も取られている。無料で聴かせてもらえるのが申し訳ないような立派な演奏会だった。
演目は、ロッシーニ、バッハ、ポッテジーニ、グリーク。バッハ以外は知らない曲ばかりだった。
バッハは、お馴染みの管弦楽組曲第2番。フルートとチェンバロは客演の方が弾かれていた。
ボッテジーニという人は、プログラムの紹介によると、「非常に卓越した気候の持ち主」で「コントラバスのパガニーニ」との異名をもった「とにかくすごい人」だそうです。そのボッテジーニが作曲したコントラバス協奏曲第2番は、
そんなすごい人が書いたコントラバス協奏曲なので、それはまたすごい曲なのです。
ということだ。実際に聴いてみて、やはりすごい曲だった。これは客演の方ではなく、メンバーのおひとりがソロをされていた。
グリークはとてもさわやかなプレリュードで始まる曲だった。ヴィオラのソロをされていた方が超絶技巧だったので、おもわず見入ってしまった。
定員500人ほどの小さなホールだが、席はかなりの程度埋まっている。きっと私のように、いちど聴いたら忘れられず、何度も聴きに来ておられる方も多いのだろう。こういうステージで、これだけお客さんのいるところで弾けたら本当に楽しいだろうなと思う。その楽しいという気持ちが伝わってきて、本当にいい演奏だった。
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