本当なら、今日は定期演奏会のレポートをアップする予定だったのだが、それが急遽、延期となり、少々湿っぽい話をアップしなければならないことになった。延期といっても「いつ」ということが決まってなくて、出来るかどうかの目途もない「無期限延期」。それ自体は、長くこのアマオケの運営に関わってこられた方が話し合って決められたことなので、それはそれで苦渋の決断だったはずだし、そうせざるを得ないという状況だったのだと思うのだけれど、このぽっかりと穴の開いたような気持ちの持っていき場がなくて途方にくれる。
本当なら定期演奏会が開催されるはずだった日の3日前の練習日に聞く話は、何をどうやってキャンセルしたかとか、集めてお金はどうするかとか、延期についてどうやって広報するかとか、どれもこれも湿っぽい話ばかり。やっと話が終わっても、その場の沈黙を埋めるために意味のない会話が続く。みんなの心が塞がるのを少しでも和らげようとか、その場の重い雰囲気を和ませようとか、そういう気持ちで話しておられるのだろうけれど、そんなことより、
何か弾きましょうよ
と声を掛ける。やっぱりこういう時は楽器を弾くのに限る。楽器を弾いている間は、嫌なこととか、不安なこととかを忘れて、音楽と演奏のことで心を満たしていくことが出来る。そのために楽器を続けてきたのではないのか。その気持ちさえ共有できていれば、このアマオケは続けられる。もちろん、定期演奏会をドタキャンしなければならないような危機的な状況があるのだけれど、解決策は必ずある。ここで楽器を弾き続けたいという思いさえあれば、どうすればこのアマオケを続けられるのかという視点でいろいろなアイデアは出てくるはず。その気持ちが弱いと、往々にして出来ない理由探しに終始してしまう。ここで楽器を弾き続けたいという思いが、この団体を残したいという思いにすり替わってしまうと、団体としてのアマオケは残ったとしても、そこに自分が残る理由を失ってしまうメンバーも出てくるだろう。
しばらくは正念場。一人ひとりの覚悟が試されるのかもしれない。
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