2015年8月16日日曜日

パレート8:2の法則

 アンサンブルの本番に向けて練習を始めてから3か月。本番までの日程の8割ぐらいを消化した。全体の8割ぐらいは弾けるようになった感じなのだが、まだ弾けない残りの2割を、残りの2割の日程で消化できるかというと覚束ない感じだ。私はこれを「パレート8:2の法則」と言っている。

 パレートは19世紀末から20世紀にかけて活躍したイタリアの経済学者で、所得分布の統計的観察から「パレートの法則」という法則を見い出した人で、私が理解している範囲ですごく簡単にいうと、世の中、2割の金持ちが8割の富を独占していて、残りの2割の富を8割の人間が分け合っているというものだ。
 これを応用して、世の中、8割の成果を挙げるためには2割の努力で済むが、残りの2割の成果を挙げて仕事を完成させるには8割の努力が必要だという経験則にを「パレート8:2の法則」と言うことにした。

 要領のいい奴は、だいたいできたところで「もうほぼ完成です」と言って上司を満足させ、あとは深追いせずに、もうそこで出来たことにしてしまう。効率性からいうとこれも非常に合理的な方法だ。
 しかし、仕事の内容によっては、8割では許されないものもある。だいたいできたところで「あとはよろしく」と頼まれて、完成させるまでさんざん苦労しているのに、自分の成果にはならない、という苦労を経験しておられる方も多いことだろう。

 しかし、世の中、この2割が大事なのだ。
 いま佳境を迎えている高校野球でも、そこそこに練習をしていれば8割ぐらいの打者をアウトにすることはできる。残りの2割をアウトにできるかどうかで勝負が決まってくる。
 アンサンブルでも、比較的簡単なところとか、ユニゾンのところとか、あまり自分が目立たないところは、少し練習すれば弾けるようになるのだが、パートソロのところとか、ここは聴かせどころ、というフレーズに限って、いくら練習しても弾けるようにならない。そこさえ弾ければいいのに、と思うのだが…。

 とは言っても、やはりある程度弾けるようになると練習も面白くなってくる。

 最初のうちは、いくら練習しても先が見えなくて、1時間続けて練習するのが苦痛だったのだが、最近は2~3時間があっという間に過ぎてしまう。まず、レッスンで指導いただいたように、付点音符のところとか大移弦とかをゆっくりと練習。それから録音に合わせて弾く練習。そして弾けなかったところをもう一度。そんなことで1時間。これを3曲分。練習しても練習しても、弾けないところはなかなか弾けるようにはならないというのは、最初のころと同じなのだが、それでも、「ここさえ弾ければ」と思うと、自分を奮い立たせることもできる。

 盆休みの間にもうすこし完成度を上げたいところだ。




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