2019年12月15日日曜日

久しぶりにヴァイオリンを弾くと

 ここ数年、ヴィオラばかり弾いているのでヴァイオリンケースを開いたことがない。このブログの記事を読み返してみると、2年前にヴァイオリンの弓毛を交換している。それも、弾いて摩耗したからではなく、カツオブシムシとかいう虫の幼虫に毛を食べられたからだ。そのときの記事でも「しばらく弾いていない」と書いているが、その後、弓毛を変えたヴァイオリン弦には松脂も塗っていない。音を出せないときにそれでヴィオラを弾いたりするのに使っているだけだから、もう少なくとも2年は弾いていない。4年半ほど前の記事にはバッハのドッペルを弾いていることが書いてあるので、そのころはまだヴァイオリンを弾いていたはずなのだが。

 それで久しぶりに弾いてみたのだが、
 なんて小さいのだ!
 そして
 軽い!
 指が届きやすい!
 なのだけれど、なんか音が変。このヴァイオリン、こんな音だったっけ?、という音しか出ない。はたして、その原因は?
 ということで、いくつか仮説を立ててみた。
  1. ヴィオラとヴァイオリンの違い説
    ヴィオラの方が筐体が大きい分、響きはふくよかだし、たっぷりと豊かなおとがする。それに慣れているから、同じ曲をヴァイオリンで弾くと、どっか響きの貧弱な音のように聞こえたのではないか。
  2. 価格の違い説
    ヴァイオリンのことを知らない人に値段の説明をするときは、クルマの値段の1/10ぐらいと説明するのだが、その例で行くと、ヴァイオリンはホンダのフィットとかスズキのソリオとか、いわゆるコンパクトカークラス。ヴィオラの方はホンダのフリードとかスバルレヴォーグとか、そんな高級車じゃないけれどコンパクトカーよりはワンランク上。やはり、ドライブの楽しさも値段に比例するのか。
  3. 長期間放置が原因説
    ヴァイオリンもヴィオラも、ピアノに比べると構造は至って簡単。複雑な機構を調律して音を調整するというよりも、何度も弾いているうちに材料の木が変化して、その人の癖に合わせて響くようになっていく。放っておけば、やはり木が変化して響かなくなるのか。
  4. 単なる慣れ説
    ヴィオラでもヴァイオリンでも、高いものでも安いものでも、しばらく放ったらかしていたものでも、ちゃんと弾けばちゃんと響く。ヴァイオリンもヴィオラも、もともと全然響いていなかったし、いまも響いていないのだけれど、普段その響いていないヴィオラの音を聴いているから、それに慣れて響いていると勘違いしているだけ。
うむ。どれも説得力があるような、ないような。でも4だけは反証できない。

 もしかすると、よく弾いていた時もこんな音だったのかもしれない。ただ弾いているうちに慣れてしまっていて、それがいい音だと思うようになっていたのが、ヴィオラばっかり弾くようになってヴィオラの音に慣れてしまうとこんなふうに聞こえてしまうのか。
 




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