私が高校生のときにはなかったのだが、いまは県レベルだとか全国レベルの総合文化祭というのがあるらしい。体育会の方には「総体」というのが昔からあったが、それの文化部向けということのようだ。吹奏楽部の演奏は、おそらく花形のひとつだと思う。
上の娘は高校の吹奏楽部に所属していて、今日はその「総文」に出掛けて行った。ちょうど祝日に出張があって、今日が振替で休みだったので聴きに行った。
会場は客席1200~1300人ぐらいの市民ホール。平日なので、私のように聴きに来ている家族もそれほど多くはないのだが、とにかく会場は制服の高校生だらけ。圧倒的に女子学生が多い。私の吹奏楽のイメージは、警察音楽隊とか消防音楽隊とか、かっけー制服を着て、バトンを持った指揮者を先頭に行進してくるというものなので、男性が中心というものなのだが・・・。
お昼ぐらいに会場に着いて、うちの娘の高校だけでなく、いろんな高校の演奏を聴いた。大人数で「どうだ」と言わんばかりに大音量を響かせるところ、少人数なのにひとり一人がソリストのレベルでめっさ上手いところ、フラッグパフォーマンスだとかいろいろな演出で盛り上げるところ、歌謡曲や映画音楽などのポップスで勝負してくるところ、吹奏楽の王道とも言える曲(だと思う)で正面勝負してくるところ…。それぞれに特徴があって面白い。
圧巻は、いろんな高校の選抜メンバー(か希望者かはわからないが)による合同演奏。出場校の中には部員十数名の小さな吹奏楽部もあるが、そんなところのメンバーにはたまらないステージだと思う。うちの娘のところはそこそこ人数もいるのだが、合同となると人数は200名弱。これを圧巻と言わずして何を圧巻と言えよう(ちょっと大袈裟か)。そこで、タイトルにあるAfrican symphonyが演奏された。
この曲は以前からお気に入りの曲だった。
アフリカの土は未だ踏んだことがないし、踏む予定もないのだが、この曲には明らかにアフリカが描かれている。以前は佐渡裕さんの指揮で演奏されるものをテレビで見たのだが、その時も目頭が熱くなった。アフリカの大地、大自然、そこに暮らす人々が紡ぐ文化。そういったものへの憧憬やリスペクトなしには弾けない曲だと思う。
今日の演奏でっも、どっかの高校の吹奏楽部の顧問をされておられるであろう、アフリカンな印象の髭を生やされた先生が、佐渡裕顔負けに全身を使って指揮をされておられた。高校生たちもそれによく応えて素晴らしい演奏だった。涙が出てきた。
いや、それにしても、全体を通じてホントに楽しそうだった。自分がこの娘ぐらいの歳のときは音楽にも楽器にも無縁だったから、ホントに羨ましい。
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