2014年9月27日土曜日

情熱大陸が情熱大陸っぽくない

 ヴァイオリンをやっている人でもやっていない人でも、何の曲か説明の必要のない名曲、「情熱大陸」。こんな名曲なのに、いままでこれを発表会で聴いたことがない。レッスンでも、これまでは
正統派 ザ・クラシック
という曲ばっかりで、この手の曲はやったことがなかい。

 2年後の発表会で、こいつをちょっと余興的に弾いてみたい。
 余興と言っても人前で弾くのだから手抜きはない。真剣勝負で、しかしその真剣さが正面に余りでなくて、見てる人には余興に見える、という感じ。必死に弾いている感じじゃなっくて、軽~く弾いている、ってところを見せたいわけよ。

 それでこのところこの曲ばかり練習しているのだが、これが何というか、意外と簡単なんだけど、意外と難しい。
 葉加瀬太郎が弾いているところを見ると、めっさ難しい曲をこともなげに弾いて、最後は弓を高く掲げて、うしろからライトでバッと照らしてドヤ顔する、というイメージなんだが、音を取って見るとそんな難しい曲でもない。
 ところが、なんといってもリズムが尋常ではないし、音の並び方がクラシックとは違っていて、いや、どう違うって言われると上手く説明できないんだけど、なんか違う。

 それでも、ほぼ毎日、といっても1日30分ほどだけど、ほぼ毎日こればっかり弾いていると、
あ、この人、情熱大陸を弾いているんだ
ということが分かる程度には弾けるようになってきたのだが、やっぱりどっか情熱大陸ではない。

 そんな感じで迎えた今日のレッスン。
 まず、もっと濃い音を出しましょう、などと濃いことを仰る。
 リズムに乗ろうとして弓を跳ばしているのはNG。出だしの チャチャチャッチャッチャー のところの最初の2音は、それこそ唾を飛ばすように弾くのだが、飛ばすのとは違う。短い音だけど音の最初を深く濃く。そしてその次の音は絶対に飛ばさないで、ビブラートをかけて長く。

 こんな調子で音ひとつずつにチェックが入る。
 全体的に元弓の方が手元でコントロールがしやすいので、元弓を使うように。
 これ、苦手なところだ。

 リズムをきちんととるために、まずはゆっくりから。
 先生が弾くと、ゆっくり弾いていても情熱大陸に聞える。
 音色が全く違うんだ。 

 今日のレッスンで、ポジション移動と弓の使い方を全部楽譜に書き込んでいただいた。いままでは、
これでいいのかなぁ
という感じで練習していたのだが、これで確信を持って練習ができる。レッスンが終わって、最後の、弓を高く掲げてドヤ顔するところも練習しておかなきゃ、などと早くも余計なことを考えたりした。

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