あまり縁のない人にとってはヴァイオリンなんていうのはとても高尚な楽器のように思われているかもしれない。けれど、自分でヴァイオリンやらヴィオラやらを弾いていると、感覚的には、バンドをやっている人のギターに対する思いとそれほど変わらない感覚で楽器と接することができる。確かに特別なものではあるけれど、どこか遠くにある特別なものではなく、身近にあるからこそ特別なものだと思う。
いやしかし、それだけで済ませておくと、自分の弾いているいい加減な音に耳が侵されてしまって、ヴァイオリンを弾きたいと思う原動力をうしなってしまう。たまには高尚で優雅な音を聴いたり、クラシック音楽の歴史を勉強したりして、この楽器をちゃんと弾いたらこんな音楽になるんだ、ということも再認識していくことも必要だ。
名付けて「ヴァヨタミン補給」
アマチュアでされておられる弦楽四重奏団が、来月、演奏を聴きながら音楽の勉強もしようという「レクチャーコンサート」というのをされる。今日はその情宣のためのロビーコンサートがあったので、隣県まで「下見」をしにいった。おかげでレクチャーコンサートがますます楽しみになってきた。
これはいろんな意味でヴァヨタミン補給になると思う。
ひとつは音楽を生で聴くということ。それから、レクチャーコンサートの趣旨の通り、音楽の勉強ができるということ。それから、それをされているのがヴァイオリンで生計を立てるプロではなくて、他に仕事を持っておられるアマチュアだということだ。楽器に限ったことではないが、大人になって何かをやろうとしたときに「やっぱり止めておこう」と、入口の扉を閉ざしてしまう理由はいくらでもある。そのいちばん大きな理由が時間的な制約だと思う。毎日仕事やっているからそんなことをしている時間がない、という理由だ。だけど、今日見てきた人たちは、みんなそれぞれ仕事を持っているのに、楽器の練習ももちろん、他にもいろいろな準備をして、こうしてコンサートをされようとしているではないか。
もちろん、人生の折り返し点が近づいたところでヴァイオリンを始めた私には、人前でコンサートを開くなどといったことは出来そうもないが、それでも何か楽器や音楽と向かい合う方法はあると思う。今日はロビーコンサートなので時間は短かったが、弾いている人を間近に見ることが出来た。来月はちゃんとしたホールでしっかり聴かしてもらえる。今日に引き続いて再びヴァヨタミン補給が出来るのが楽しみだ。
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