いつもヴァイオリンを習いに通っているスタジオの発表会があった。スタジオの生徒はもちろん大人だけではない。子供もたくさんいて、子供の発表会は毎年ある。うちの娘たちは二人とも3歳からピアノを習っているので、毎年、この発表会には家族総出で出掛けることになる。
先生も仰っておられたが、今年はなかなかレベルの高い演奏だった。演奏もそうなのだが、聴いている行儀がいい。ピアノを習い始めた頃の娘が発表会に出るときに約束させたのは、1)失敗しないように練習しよう 2)失敗しても最後まで弾こう 3)他の人の演奏もちゃんと聴こう の3つだった。この3つ目が出来る子供と出来ない子供がいるのだが、そういうことが出来るか出来ないかで演奏も「あと一歩」っというところが変わってくると思う。大人も、自分のこどものところだけ聴けばいいとばかりに途中で出入りしたり、ビデオや写真を撮るのに必死になっていたりなどといったことには気を付けないといけないと思う。そういう心掛けで発表会の雰囲気は大きく変わると思うし、それは舞台の子供たちにも、聴いている子供たちにも伝わるものだ。
ヴァイオリンの子供たちは、私と同じ先生を師と仰ぐ兄弟弟子。レベルからいうと子供たちの方が兄弟子だろう。年齢ははっきりとは知らないが、小学校3年生ぐらいの男の子は毎年このステージに立っていて、いつもどんな演奏をするのか楽しみにしているのだが、堂々の立ち振る舞いで立派な演奏だった。思わずスタンディングオベーションしたくなるような素晴らしい演奏だった。バッハ無伴奏パルティータ3番のプレリュードを弾いた子は中学生ぐらいだろうか。難易度も高いのだが、無伴奏で休みなしにあれだけの長い曲を演奏するという集中力がすごいと思った。
うちの娘はピアノだったが、これも堂々の演奏。二人ともこれまでにない新しいレベルの難易度の曲に挑戦した。最初の発表会のときはまだ右手だけの曲だったり、ほんの数小節だけの曲だったりしたもので、その頃、中学生の子の演奏などを聴くと圧巻だった。いまうちの娘たちがそんなふうに小さな子供たちを圧巻するような演奏をしている。10年とはかくも長きかくも長き歳月なのかと、自分の成長の遅さはさておいて感心してしまった。
0 件のコメント:
コメントを投稿