2014年1月23日木曜日

練習再開その後

今月初めに練習を再開して、その後も比較的順調に練習を続けている。家で練習すると、「あんただけ好きなことばっかり出来てええな」というビームが妻の目から出てくるのは相変わらずで、
妻がまだ寝ている朝早い時間に起きて、こそこそと家を出てスタジオをお借りしての、究極の「コソ練」。歳をとった所為か、早起きがあまり苦にならなくなったおかげで、毎日とは言わないが2日に1回ぐらいかそれ以上の割合で練習できている。1回の練習時間は30分程度だが、集中力が持続する時間としてはなかなかいい分量かもしれない。だらだら2時間も練習するより効果的だろうと思う。

今朝は会社の都合で時差出勤なので、いつもより長く1時間以上の練習が出来た。いつもは1巻1番ばかり練習しているセヴシックの他のところを弾いてみた。相変わらずお経みたいなのだが、調が変わるとちょっと宗派が違うような感じがする。頻繁にバヨ会をしていた頃に弾いていた曲を引っ張り出して弾いてみる。そんな昔のことではないのに、その頃のことはすっかり忘れて

あのときは弾けていたのに、
ちょっと練習しないとこんなに弾けなくなるのか

などと驚く。実は「あのときは弾けていた」というのが幻想で、弾いているうちに、実はそのときから弾けていなかったということを思い出してきた。そういう意味では、つまり弾けていなかったということを思い出したという意味では、しばらくのブランクは埋められつつある。


2014年1月9日木曜日

ヴィオラの練習を再開

 練習を再開した。
 昨日は1時間半ほど、久しぶりの音出しをした。思うように音が出ないし、音程も思うように取れないが、久しぶりに満たされる思いがした。
今朝は、30分だけの練習だが、その30分間、緊張が続かない。こういうところがダメなんだ。ともあれ、セヴシックのお経のようなエクササイズを15分ほど、5分休憩して、バッハの無伴奏チェロ組曲の1番を、ヴィオラで10分ほど練習した。たった30分だけど、続けることが大事だと思う。前から思っていたことだが、1週間に1回、3時間するより毎日30分の方が絶対に身に付くと思う。まずは、今日の反省を踏まえて、30分間、緊張を継続できるようにするところからだな。

2014年1月7日火曜日

ヴァイオリン復活へ第一歩

 昨年の正月に書いた記事には、1年間の目標として、「年末までヴァイオリンを続けること」と書いてある。昨年はその目標を達成することができなかった。今年の目標は「ヴァイオリンを再開すること」。今日、その第一歩を踏み出した。
 雨にも負けず、風にも負けず、夏の暑さにも冬の雪にも妻にも負けず、ヴァイオリンを続けていこうと思う。

 四十路でもただのおっさんにはならない。

 闘うおっさんのヴァイオリン練習日記 第2章のはじまりです。

2013年10月20日日曜日

ヴァイオリンのメンテナンス

 しばらくヴァイオリンを弾かないので、この機会にメンテナンスに出そうと思った。実は製造されて23年になるのだが、メンテナンスらしいメンテナンスは一度も受けていない。先生から弦高が高すぎると言われて駒を調整していただいたのと、バヨ会のメンバーに「調弦がしやすくなる」といわれてペグの調整をしていただいたぐらい。もちろん、弓の毛替えは何度かしているし、今年の正月には弓を折ってしまって修理もしていただいている。そのたびに、工房の職人さんには本当に丁寧に見ていただいているので、まったくメンテナンスをしていないという訳ではないのだが、最近は表面に細かいひび割れがあったりして、ちょっと気になってきたところだった。

 工房は、ある県の県庁がある街の、私鉄のターミナル駅が面する交差点に、駅の向かい側で面する3階建の雑居ビルの中にある。職人さんがひとりで切り盛りされている小さな工房だ。

 訪ねて行ったときには他のお客さんがおられて、ヴィオラのメンテナンスをお願いされていた。どうやらン百万円もするクレモナ製のヴィオラらしい。お話しを横で聞きながらしばらく待つ。私のヴァイオリンは、カールヘフナーの初級モデル。2丁並べたら、ホンダFitとイタリア製スーパーカー ランボルギーニアヴェンタドールが並んでいるようなものだ。いや、Fitいいですよ。大好きです。いや、でもこんなクルマ、いっかい乗ってみてーよなぁ。それはさておき、ン百万円もするクレモナ製のヴィオラもいっかい弾いてみたいものです。

 話を私のヴァイオリンに戻して、このクラスのヴァイオリンだと、接合は、膠ではなくボンドが使われていて、滅多なことでバラバラになったりはしないそうだ。ただ、接合が剥がれてしまうと、部材の奥まで浸透しているボンドを取り除くのはものすごく困難で、それを取り除かないまま膠で着けようとしても、その膠が部材に浸透しないので付けられない。ま、直接そうは仰いませんでしたが、そうなったら終わりです、ということのようだ。
 ヴァイオリンの部材は、どの部材を木材のどの部分からどのように切り出すかがだいたい決まっていて、竿の部分は、糸巻の方が木の上側、筐体と接合するネックの部分が根側になるらしい。木材は、横方向よりも縦方向に水分を吸収しやすく、こうすることで、いちばん力が加わるネックの部分を接合する膠が部材の奥深くまで浸透して、接合の強度を保てるようにしているという。

 さて、気になっていたひびだが、本体が割れるようなひびではないとのことだった。本体が少しずつ乾燥して僅かに小さくなることで、表面に塗ったニスに歪みが出来てひびが入っているらしい。もしかすると、何かの弾みでニスが割れて剥がれるかもしれないが、その時は「ん~」。その時はその時に考えよう。

 前にも言われていたかもしれないが、コマに歪みがあって、左右の足が表板にちゃんと接していない。右足をぺったりと表板に付けると左足が浮いてしまう、という状態になっている。ぺったりとついていないと、弦の振動を表板にしっかり伝えることが出来ない。そうか、思うような音が出ないのはやっぱり楽器の所為だったのか、楽器に責任転嫁。
 弦が駒に食い込んでしまうと、これも音に影響するので、駒の上の面を少し削っていただいた。

 入院するつもりで持ってきたのだけれど、目の前で見ていただけたので、そのまま持ち帰ることができた。

2013年8月18日日曜日

逆境を乗り越えて

 娘たちが大きくなって、いっしょにプールに行くこともなくなったが、まだ小さいうちはよくプールに連れて行ったものだ。まだ小さいうちは、自転車の前と後ろに子供たちを乗せて行くこともあったし、子供たちが自分で自転車に乗れるようになると、後ろから子供たちを見守りながら自転車をこいで行くこともあった。その頃はちゃんと自転車に乗れていたのに、最近、ちょっとした坂道になるとどうしていいか分からなくなってしまった。以前、出来ていたことが出来なくなっている。こういうのは少なからずショックだし、寂しい気持ちになる。
 ヴァイオリンを弾いている時間は、自分がこれまでは出来なかったことが出来るようになるのを実感できる、おそらく唯一と言っていい時間だ。3年前の発表会の先生のお手本演奏でバッハのドッペルを聴いて、いつか自分も弾けるようになったらいいなと思ったものだが、いまそのドッペルが手に届くところまで来ている。あともう少しで弾けるのだ。その「あともう少し」がなかなかゴール出来ない苦しみはあるが、3年前に出来なかったことがいまは出来ると思えるのは心地のいいものだ。しかし、それも少し練習を怠ると目に見えて弾けなくなる。最近、その3年前の発表会で弾いた曲を弾いてみたり、バヨ会の定番だったパッヘルベルのカノンを弾いたりしてみると、弾けなさ加減にびっくりする。それでも、そこそこの頻度でヴァイオリンに触れていれば、少し練習すればまた弾けるようにはなるのだが。

 さて、今日は158回目のレッスン。上の娘がピアノを習い始めたのをきっかけにヴァイオリンを再開したのが2003年11月なので、もうすぐ10年になる。最近でこそ月2回のペースでレッスンを受けているが、最初のうちは月に1度受けるかどうかというペースだった。よくぞここまで続けたものだと思う。仕事で時間が取れない。家族の理解が得られない。四十路の手習いはそんなこととの闘いだった。それは何も合理的に解決できることばかりではない。パチンコに興じる父親が子供の給食費にまで手を出して家族を顧みないことに比べれば、夜な夜なカラオケボックスでヴァイオリンを弾いたり、レッスンやバヨ会で休みの日に家族を放ったらかして出掛けることなど、そんな大した罪にはならないように思えるのだが、家族からの、特に妻からの風当たりの強さがどちらが強いかといえば、一概に前者が強いとも言えない。

 そんな暴風が吹き荒れる中で迎えたレッスン。とにかく悔いのないようにしておきたい。今日はヴァイオリンだけでなく、ヴィオラも持って行って、これまでの集大成のような気持ちでレッスンをしていただく。
 音楽的センスのない私にとっては、どんな曲でも初見で弾けるようなものはない。合奏などしようものなら、CDを買ってきたりネットで音源を探したりして何度も聴き、楽譜を見ながら自分のパートの音を追って、ある程度聞き覚えが出来てから何度もその曲を弾いて、やっとみんなと同じレベル、いや、みんなの足を引っ張らない、というか、みんなに「ま、しようがないよね」と勘弁してもらえるレベルだ。それだけに、これまでに弾いた曲のひとつひとつに、まわりのみんな以上に強い思い入れが湧いてくる。その中でも、特にこれはといえば、やはりこの曲だと思う。



昨年の発表会で先生と弾いた曲。1年以上、ほとんど2年近く、レッスンでこの曲ばかりをご指導いただいた曲。ファーストヴァイオリンとセカンドヴァイオリンが交互に主役になって、まるで初々しいカップルが初めてデートをして会話をするような曲。発表会のときはファーストだったが、そのあとはファーストもセカンドも弾けるように練習をしていた。今日はこれを先生とハモらせたい。
先生は、ここのスタジオばかりではなく、いろんなところでいろんな生徒さんをご指導されているはずなのだが、ひとりひとりの生徒のことを本当によく見てくださっている。月に2度ぐらいのレッスンなのだが、前回のレッスンでどんな指導をしてどこが課題になっていたのか、すべて頭の中にメモをされているようだ。「今日はこれを弾きたいです」と楽譜を出したときに、「あ、懐かしいですね」と仰る。そう仰るだけでも嬉しい。
 まずは発表会のときのように、先生にセカンドを弾いていただいて、ファーストを弾く。この1年ほど、ドッペルをやりながら、ボウイングや移弦などの基本的なところをいろいろ見ていただいた成果があって、発表会のときよりも上手く弾けたように思う。いま思えば発表会のときは「上手く弾かなきゃ」と緊張もしていた。初めてのデートで「手つながな~」と変に力が入っているみたいな感じだ。それに比べると今日は本当に自然体で弾けた。
次はセカンド。先生にファーストを弾いていただく。練習は時々していたが、合わせる練習はあまりしていないのでちょっとぎこちない。いちおう発表会の前には何度も先生とハモらせているので、始めて聴くメロディではないし、どこにどう被さってくるのかとか、そういうところは一応はわかっている。バヨ会で弾いたこともある。今回は先生に上手くリードしていただいて何とか最後まで弾けた。
最後にチェロパート。ファーストヴァイオリンが女の子でセカンドヴァイオリンが男の子とすると、チェロは二人が幼いころから親しくしている近所のおばさんだろうか。ヘ音記号だと弾けないので、先日、ハ音譜を起こしてヴィオラでも弾けるようにして練習し始めたところだった。先生にその楽譜を見せると「じゃ弾いてみましょうか」とハモらせてもらえることになった。でも、これはやっぱり上手くいかない。何度かやってみたが今日は出来なかった。
 しばらくヴァイオリンから離れて、いつか久しぶりにヴァイオリンを弾く時が来たら、この曲から弾いてみようと決めた。今日、この曲は弾けなかった。だから、久しぶりに弾いてみて弾けなかったとしても、それは出来たことが出来なくなったわけではない。もともと出来なかったものだから、その練習の続きだ。そう思えばブランクも乗り越えられるはずだ。いつか、四十路テナライストのいろいろな逆境を乗り越えて、この曲を弾いてみたいと思う。