お世話になっている先生の教室の発表会が終わった。今回は、ソロの発表をされる方ももちろんおられたのだけれど、大人も子供も、アンサンブルの発表がメインになっていた。いろんなレベルの方がおられるので、先生も苦労されたのではないかと思う。選曲は、アイネク3楽章のメヌエット、アルカデルト(16世紀にローマで活躍した作曲家らしい)のアヴェ・マリア、ベートーヴェンの第九交響曲の第4楽章の主題の部分を弦楽四重奏にアレンジしたもの。ヴァイオリンの先生の教室なので、ファーストとセカンドはそれぞれ10人以上なのだが、ヴィオラとチェロは各1人。そこに客演の先生がひとりづつ付いて、さらにコントラバスが付くという、人数的にはアンバランスで、ヴィオラとチェロは責任が重い編成。なかには子供の頃からやっていて大学生ぐらいになったというメンバーもいるけれど、半分以上は私と同年代。これだけの人が、わりと取っつきにくそうな(実際は他の楽器と比べて殊更にヴァイオリンが難しい訳ではありませんが)楽器に取り組んでいるというのが、なんだか嬉しい。ふだん通っているスタジオとは違う場所でレッスンを受けておられる方もいて、年に1度しか会わないけれど、顔は知っている、という程度の「知り合い」も何人かはおられる。
そんな、あまり親しい訳ではない方でも、控室でそれぞれが音を出しているところで「合わせてみましょう」というと、自然と合奏が始まる。こういうときに、本当に楽器をしていてよかったと思う。とくにモーツアルトなんて、世界中で知られている曲なんだから、いつだってこうして合奏ができるじゃないか。しかも自分は希少価値のあるヴィオラだし、多少、下手っぴでも、数には入れてもらえる。
本番はプログラムの先頭で3曲。本当にあっという間に終わってしまって、あとは他の方や子供たちの演奏を聴くのだけれど、自分の番は最初に終わっているのでどの演奏も落ち着いて聴いていられる。いつも思うけれど、子供の頃からやっていてある程度の年齢になっている人は、とにかく凄い。音色なんだ。音色が違う。楽譜通りに弾くのは当たり前で、そこにきちんと曲を付けてくる。これがなかなか出来ないんだ。毎度のことながら「敵わなねぇ」という思いで帰ってくる。しかし、自分の本番は卒なくできたから、まずがホッとした、というのが正直なところだ。
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