流行しだした頃は、こんな記事を書いたら、なんて不謹慎なとバッシングの嵐を覚悟しなければならなかったものですが、だいぶ風向きが変わってきました。届け出があるだけでも、もう国民の4~5人にひとりが罹患しているのですから、もはや「国民病」※1。誰もが順番に罹る「当番」か「お勤め」のような病気になり、罹ったことを隠さないといけないような雰囲気とか、最初に罹ったのは誰だ的な犯人捜しの雰囲気は、いつのまにかなくなってますよね。
それで、私にもそのお勤め当番が回ってきました。土曜日辺りから倦怠感があり、ひどい眠気があるのによく眠れないという予兆があって、日曜日に微熱、食欲の著しい減退。夜中になると38度台まで熱が上がり、月曜日に発熱外来を受診。PCR検査を受けて火曜日に新型コロナウィルスに罹患していることがわかりました。熱はいったん下がったものの、鼻詰まりや咳込みがひどくなり、火曜日から再び微熱とひどい倦怠感に苦しみました。きっとこれでも「軽症」なのでしょう。
会社は1週間休み。休んでいいとは言われるけれど、その間、別の人が仕事を全部やってくれるわけではないので、これも痛しかゆし。症状のあるうちは休めて有難いけれど、症状が軽くなって普通に生活できるようになると、狭い寝室に閉じこもって、食事も家族に運んでもらい、トイレに行くときは、アルコールの瓶を持って声を潜めて行く、歯を磨くのも家族が寝た後、というような生活をしていると、会社行っている方がよくね、と思ってしまいます。まあ、インフルエンザの場合も同じなので仕方ないですが。
火曜日までは、ひどい倦怠感で、新聞さえ読む気がしなかったのですが、水曜日ぐらいから徐々に体調が戻り、ネットニュースを見たり、動画を見たり、本を読んだりと、少しづつ集中力のハードルを上げて、ついにヴィオラケースを開くことに。体調は良くなったとはいえ、いちおう病人ですから、思いっきり音出し練習、なんてことはせずに、まずはフィンガリングだけ。そのあとは指ではじいて軽く音を出すぐらい。
時間はたっぷりあるのだけれど、病気による倦怠感があって、なかなか長時間、集中して練習ができません。メトロノームを鳴らしながら左手を運ぶ練習をしていても、どこかでつまずいて、やり直してもうまくいかなくて、なんてことが続くと、たちまち練習が嫌になってしまいます。いや、これ、病気の所為じゃないかも。
木曜日の朝の状態は、頓服を服用しないで熱が37度前後。読書したり考えごとをするぐらいの集中力は回復。ときどき咳込みがあり、食欲は油脂や刺激物以外なら何でも受け付ける程度。出口が見えてきました。
以前は、罹患する前の行動を事細かに聞き出されて、それが無防備に世間に晒されたりしたものですが、いまはそういう尋問もなく、私の場合はどこで罹ったのかは不明。どんなに注意していても、絶対に罹らない方法なんてないのだから、それでいいと思います。これで、罹った人が適切な治療を受けられなかったり、重症化しても放っておかれたりすることのない「罹っても大丈夫」な社会が出来れば、「withコロナ社会」といってよいのではないでしょうか。
※1 デジタル大辞泉で「国民病」の意味を引くと「国民の多くがかかり、人口が減ったり生産力が下がったりするなどの大きな影響を及ぼす病気」となっているので、まさにそのとおり。昔の結核のような不治の病ではないので、人口が極端に減ることはないけれど、生産力は下がって、いろいろ問題を引き起こしていますね。クルマが納車されないとか。
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