2019年10月22日火曜日

ヴィオラの美味しいところだけでも

 今月になってオケネタばかりなのだが、練習もオケの曲しかしていないので仕方がない。当面、来年の発表会で弾こうかなと思っている曲とか、その時に他の生徒さんとアンサンブルで弾くことになるはずの曲とかは後回し。とにかく、この前いっかい練習に参加してみて、自分がそこのオケのレベルからはかなり遠いところにいることがはっきりした。練習に参加するからには、なんとかそのレベルまでは自分を引き上げていかないと…。
 別に練習をしてどこかでステージに載るわけではないのだが、いちおう各回の練習の最後に「本番」と称して、練習した曲を通して弾いて録音し、内輪で共有する、という趣向のようだ。ここではそれが「本番」なのだが、みんなで合わせるところで自分の音を他の人に聞かせるとなれば、それは即ち「本番」。最後の録音だけでなく、練習の最初から最後まですべて「本番」。そう思うと、俄然、練習にも熱が入る…

はずだ…

けれど…

これがなかなか思うように進まない。
 いっかいみんなで合わせてみて、ヴィオラの美味しいところがだいたいわかった。その美味しいところだけでもちゃんと弾きたい。そんなわけで、通して弾くというより、美味しいフレーズを繰り返し弾く。弾けるまで練習し続ける。1回ちゃんと弾けたら、今度は10回連続でちゃんと弾けるまで…  ところが、これがダメで、2回目は必ず失敗するとか、それでも、この前の練習のときは全然弾けなかったわけだから、1回でもちゃんと弾けたというのは、確かに進歩ではあるのだが、最初は1回だけ奇跡的に弾けたというだけで、しばらく全然、最後まで弾き通せなかった。それがそのうちに、5回やったら1回は成功するようになって、その成功の確率が少しずつ高まってきて、いやそれでも2回続けて成功するところまでいかない。前のヴァイオリンの先生は、通して弾いてみて失敗したところは100回続けて成功するまで弾き直すと仰っておられた。プロじゃないから10回でいい、とおまけしてもらったのだが、通して弾いてみて、ではなくて、美味しそうなところだけ弾いてみて10回続けて成功すればいいわけだから、なんと低い目標だろうか。いやしかし、そこまでも行けない。しかし、成功の基準がなんとなくそれらしく聞こえたら、というレベルなので、
どんだけレベル低い練習やねん
と自分でも突っ込みを入れたくなる。

 めげない。
 めげない。

と、自分で言い聞かせて、少しづつでも前に進むしかないよな。

2019年10月16日水曜日

オケ初体験

 オケの練習に行ってきた。
 弦のアンサンブルはやってきたが、管楽器や打楽器のあるオーケストラは初めて。初心者歓迎のオケだし、ま、後ろの方で弾いているふりをしているだけでもいいか、と思って参加してみた。
 アンサンブルに入っていた頃は、結構、距離の遠いところだったので、年間を通じて練習に参加できず、5月ぐらいで、そろそろみなさん最後まで通せるようになりました、というぐらいのところで練習に合流。いちおう練習はしていくのだけれど、何処を弾いているのかさえ分からないまま終わってしまう、なんてことが1カ月ほど続いて、
あ~ 駄目だ
練習しなきゃ
といいう気持ちにスイッチが入り、それでやっと、まぁなんとか弾いているような感じになる、という感じだったのだが、今回もやはり、あ~練習しなきゃ、という思いだけは強く感じた練習だった。どうもその辺は、弦楽アンサンブルでもオーケストラでも、途中からの参加でも最初から参加でも、変わらないようだ。

 今回は、最後にステージがある訳ではなく、とにかく「オケ遊び」をしましょう、という企画のようだ。曲は2曲あって、そのうちの1曲は結構、練習した。もう1曲は、実はあまり練習していない。その練習していない方から始まった。

 その前にやばいと思ったことがあって、実はヴィオラは2人だけしかいなかった。これじゃ後ろの方でコソコソと弾くわけにはいかない。全体は40人ぐらいだっただろうか。パートを揃えるとか、そういうことよりも、とにかく参加している人が愉しむというのが目的なので、ヴァイオリンはファーストとセカンドあわせて15人ぐらいいるのに、ヴィオラは2人、チェロは4人。フルートは10人ぐらいいるのに、クラリネットやオーボエは1人か2人、トランペットやトロンボーンはなし、という編成。これならヴィオラなしでもやっていけるかもしれない。
 ところが、もうひとつやばいことがあって、2曲とも結構ヴィオラに美味しいところが回ってくるのだ。
え、ここ、ヴィオラの聴かせどころじゃん
なんてところが随所にある。ところが、これが弾けない。弾けない。弾けない。弾けない。弾けない。
わりと練習してきたつもりの曲も含めて、ほとんどまともには弾けていない。幸い、もう一人の人は幼少の頃から弦楽器をされている人で、もしかするとほとんど初見でも弾けてしまうぐらいの人なのかもしれない。おかげでヴィオラが途中でなくなってしまうことはなかった。

 いままで弦楽アンサンブルしか経験がないので、あまり考えたことはなかったのだが、オーケストラなら、ティンパニーのような大型楽器もある。コントラバスもたいがい大きいが、ティンパニーの大きさはただごとではない。それを個人で持っておられる方がいるのだ。考えてみれば、そういう人がいないとオーケストラが成り立たない。
 そのティンパニーやら管楽器やらが入ってくると、こりゃすごい迫力だ。特に「新世界より」第4楽章の最初の有名なフレーズなどは、
ぞくっ
とくる。こりゃたまらんだろうな。パートが揃っていなくてもこれだから、これがちゃんとパートが揃ったときには、そりゃもう凄いに違いない。

 数年前からこういうのをされておられるらしく、加えて、みなさんいろんなところのオケに入っておられて、顔馴染みの方も多いようだ。私のように、このオケは初めてという方も何人かおられたが、そこにいる人を誰も知らない、というのは、もしかすると私だけだったかもしれない。しかし、みなさん優しくて、たくさんの方に声を掛けていただいた。
ヴィオラ、よく聞こえていましたよ。
っていうのは、隣で弾いておられた方のことなのか、あるいは、京都の人が「お子さんピアノ上手にならはりましたねぇ」というのと同じなのか。

 ともあれ、練習だな。練習。

2019年10月8日火曜日

新世界で新境地

 「働き方改革」でアンサンブルに参加できず、やさぐれ状態だったのだが、演奏会を聴くと合奏をしたい気持ちがふつふつと沸いてくる。ほんとうなら休みが取りやすくなるはずなのに、1時間ずつ分けて取るのはダメよなどというお節介をいうからこんなことになるのだ。放っといてくれよ、そんなこと。こうなると、役所がいうことを「はぁ、そうですか」と素直に聞き入れて、「休みが取れてよかった」などと小市民的な喜びに満たされることは、天邪鬼な性格が許さない。しかし、待てよ。ネットで探したら、平日練習プランでオーケストラ体験ができる、なんてのがあるじゃないか。何を弾くんだ?

 を! ドヴォルザーク「新世界より」第4楽章 ほか

よくアマオケ(菅もあるやつ)で弾く曲だ。こういうのはやったことがないのよね。いつも行っていたのは弦楽アンサンブルだったから。初心者歓迎。どうも恒常的なオーケストラではなさそうだ。ということは、もうすでにどこかでオケをやっている人とか、いまからオケに入りたいと思っている人とか、昔はやっていたんだけどいろんな事情で続けられなかった人とか、そういう人が集まってくるのかも。
 いや、でも平日ってどんな人が集まってくるのよ。そんなところで知り合った人から「うちのオケに来ない?」なんて誘われても、それ、練習が平日の昼間だったりしない? それにドヴォルザークとかチャイコフスキーとか、見ているだけでも難しそうじゃん。ハイポジションもいっぱいあるし。弾けるの? 練習月1回って少なくない? なんて、いざとなるといろいろ考えたりするのだけど、今回は恒常的な団体ではなさそうだし、気軽に参加できそう。ということで、見付けたその日のうちに申し込み。こんなのに参加できるのも、「働き方改革」のおかげじゃん。

 あ、しまった。申し込む前に楽譜ぐらい見ておけばよかった。
 はたして受け入れられるのか?