2018年9月25日火曜日

定期演奏会~舞台練習編~

 いよいよ明日は定期演奏会、という段になると、頼もしいエキストラが大勢入ってくる。中には指導してくださる先生の伝手でプロの方もおられる。こうなると確かに弓の動きにも活気が出てくる。熟達した人が同じパートを隣で弾いているだけで、それまで弾けなかったところが弾けるようになったり、なんとなく自信なさげに弾いていたところを思い切って弾けるようになったりするような気がしないでもないかもしれない、と思う、知らんけど。
 たしかにリズムとかタイミングとかは取りやすくなる。普段の練習だと他のパートの音からタイミングをとらないといけないが、確実にこの人と同じように弾いていれば大丈夫という人がいれば、そのひとのモーションに合わせて弾けばいい。ただし音程はそうはいかない。タイミングはばっちりでも音が全然違うじゃん、というようなこともしばしば。

 もし、隣にそんな人がいたらどう言ってあげればいいだろう。「いまのところ、音は外れてましたよ」と直接的にいうのは、日本人の気質には合わない。高校のクラブ活動ならそんな言い方もあるかもしれないが、お互い大人なんだから、そこは相手を責めるのではなく、「いやぁ私、全然音取れてないし、隣で聴いたはって迷惑なんと違うやろか」などといった間接的な言い方で、自分は気を付けているのだから貴方も気を付けてね、とやんわり注意を促すのがスマートだと思う。

 そんなわけで、両隣の人が、代わる代わる「今日、私、変な音ばっかり出してるわ」とか「隣で聴いてて気になるんとちゃう」とか「こうやって鳴らしていたら、合っているのか外しているのかわからんようになるわ」などと、しきりに反省されておられる。休憩時間になると、遠くの席で弾いておられる方から、「ヴィオラ、よく音が出ていますね」などとお褒めいただいたり…。そのたびに答えに窮する。「いや、隣の音を聴く余裕もないですよ」とか、「私のは基準にならないんで合わさないでください」とか、「いや、そんなに出すつもりないんですけど」とか言ってなんとかやり過ごすんだけど、たぶん、みなさん言いたいのはそういうことじゃないんでしょうね。

 本番前日でこの調子。
 さてさて、どうなりますことやら。

0 件のコメント:

コメントを投稿