ひとことにヴィオラのレッスン、ヴァイオリンのレッスンといっても、受講生によって、あるいは先生によって目指すところは違うんだ、ということが最近、わかってきた。いや、より正確に言うと、目指すところはそれほど違いはないのかもしれないが、そこへの道程が違うのだとおもう。
ヴァイオリンのレッスンを受け始めたころは、ヴィヴァルディのA-MOLが弾きたいという私のリクエストに応じて、曲の前から順番に、どうしたらそれぞれのフレーズを弾けるようになるか、というレッスンだった。A-MOLが弾けた後は、カノンだとか、次の発表会の曲だとか、とにかく新しい曲が弾けるようになることが、いつも目標にあった。
そういう目標の立て方になんとなく違和感を覚えるようになったときに、たまたま先生が退職されて、新しい先生のレッスンを受けるようになり、自分でも目標が定まらない中、わりとストイックなレッスンが続いてきた。前回の記事にも書いたように、それから3年がたって、やっと先生が仰っておられることの意味が分かってきて、それで、いままでの目標の立て方と、この先生との間で立てるべき目標の立て方の違いのようなものも、なんとなく言葉にできるようになった。8月の発表会までにどこまでカタチにできるのか。
アマオケの方はまた違う。これもメンバーや指導者によって変わるのだろうけど、いま通っているところは、とにかく曲が弾けるようになることが目標だ。もちろん、メンバーの中にはある程度の上位者もおられるが、私を筆頭に、とにかくその曲ばっかり練習してなんとか弾けるようになる、というレベルを目標にせざるを得ない人もいる。そういう人をすくいあげて、みんなで弾けるようになる、というところが目標なんだと、自分では勝手に解釈しているので、1曲1曲のクオリティを追い求めるのではなく、とにかく全曲さらっとさらって、ちゃんと弾けるようにする。その「ちゃんと」の意味は、ちゃんとついていける、とか、途中で弾けなくなっても何処を弾いているかちゃんと楽譜を追えるとか、ちゃんと復活できるとか、最後のところだけでもちゃんと音を出して、全部ちゃんと弾いたかのように、ちゃんと澄ました顔ができる、とか、そういう「ちゃんと」のダイバーシティを求められる。しかし、本質的にはヴィヴァルディのA-MOLを必死に弾こうとしていたころのレッスンと同じ方向性だと思う。こっちのゴールは9月の演奏会。果たして完走できるのか。
このアマオケとは別に、いつものスタジオとは別のスタジオで、アンサンブルのレッスンを受けていて、これの発表会が7月にあるのだが、これはアマオケともいつものレッスンとも様子が違う。1曲だけをものすごく丁寧にするところは、いつものスタジオと同じなのだが、アンサンブルなので、音程やリズムを合わせていかないといけない。自分が弾ける速さでゆっくりと、という訳にはいかない。こちらのレッスンは2~3カ月に1回というペースなのだが、ほかのメンバーは同じスタジオでソロのレッスンも受けておられるので、月に何回かは同じ先生のレッスンを受けておられるはず。音程とリズムを合わせるためにも、練習の方向性を合わせていかなければ、といまさらながら、やや焦らないわけでもない。
最初にもいったが、たぶん、最終的にはどの練習でも目指すところは同じなのだと思う。ただ順番が、1曲を丁寧にやったあとで、何曲あってもちゃんと弾けるようにするのか、まずは何曲も課題があってそれがひととおり弾けたあとで、1曲ずつのクオリティを上げていくのか、そういう違いなのだと思う。
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