レッスンにいく道の途中、まるでアニメ映画の背景のような景色に遭遇。今日は上手くいきそうだ。
毎度のことだが、アンサンブルで大量に渡される楽譜を除けば、いつものレッスンは、とにかく1点主義。この曲を、と決めればその曲ばかりを練習する。その曲は弾けるようになるのだが、ほかの曲は弾けない。その分、その曲に好きなだけストーリー作りができる。いま弾いている曲にはまだストーリーが付いていないのだが、何かこの景色を背景に、二次元の若者が演じる物語は想像できないものだろうか。
そんな都合のいい話、あるわけねっし。
いや紙兎のロペじゃなくて…。
今回のレッスンで明らかになった課題は呼吸。
弦楽器は息を止めていても音は出るが、呼吸が曲にあっていないとフレーズ感が出てこないというのだ。合奏で合わせたりするときもとても合わせにくいらしい。特に緩楽章を聴いていると、ずっと息を止めているみたいに見えるようだ。そうなると聴いている方も息が止まる。
さぁいまから息を吸って、ここまできたらこれぐらい吐いて、などと考えながら呼吸することは、普段はない。だけど、それを意識してやりましょう、ということだ。特にここで吸ってここで吐いてというご指導はなかったが、それぐらい自分で考えろということなのだろう。
急楽章の方はもっと技術的な課題が明らかになる。
右手と左手が合っていないというのは前回のレッスンでも指摘があった。ちゃんと準備ができてから右手を動かすようにというのも、以前から言われていることなのだが、これが出来てない。
まず、下降音階のときは次の音の分も先に押さえておく。いままでは、これから出す音だけを押さえていたので、例えば、弓を止める、3指を離す、1指を押さえる、弓を返す、弓を動かす、という一連の動作が冗長で、バタバタとしている感じがあるし、それでいて弓の動きと指の押さえのタイミングが合わず、鳴り出しがはっきりしないフレーズになってしまっていた。まずは、弓の動きをいったん止めてこの一連の動作が出来るようにする練習をしないといけないのだが、そのときに、新しく押さえる指は前の音を出している間に先に押さえておいて、音の変わり目の瞬間は指を離すだけでいいようにしておく。
理屈は分かるのだが、音を出している間に次の音のことを考えると、自然と体が次の音にシフトして、間違ったタイミングで次の音を出してしまう。これの克服は結構大変そうだ。しかし、これが克服できれば音のつながりはより良くなってフレーズ感が出てくるのか?
レッスンの帰り。またあの桜の道の前を通る。ここで展開される物語を考えてみた。
桜のトンネルをヴィオラを抱えた女の子が走ってくる。思いを寄せるオケ部の先輩は3歳からヴァイオリンをしている。いっしょに練習しているときの先輩の呼吸なんて、いままで考えたこともなかったけど、あの呼吸のおかげで弾けていたんだ。今日から自分も同じように呼吸してみようと、先輩の呼吸を読み取る。少し先輩に近づけたような気がした。
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