2016年7月23日土曜日

発表会準備ちゃくちゃく



 発表会まであと1ヶ月を切った。準備も、もう最終段階だ。

 発表会の成功のためには、なんといっても楽器のコンディションが大事だ。昨年は発表会はなかったが、演奏会の直前になって弦の調子がいまいちで、通販で買えばかなりの割引になるものを、間に合わないという理由で楽器店で買って張り替えてもらった。今年はそんなことがないように、予め早めに購入しておく。まだ、購入したまま張り替えていないが、これでいつでも張り替えられる。

 そして今日は弓の毛替え。
 2週間ほど前に工房に電話して、すぐやってもらえそうな日を押さえていた。それが今日。この弓を買うときにさんざん我儘をお願いした工房なのだが、いつも快く引き受けてくださる。

 発表会前になると、楽器の所為にしたくなるんです…
 (↑謙遜でもなんでもない)
 と正直に言って弓を見ていただく。買ったときについている弓毛は、その弓が製作されたときのもので、その後、ある程度の年数が経っているのと、その間にいろんな方が試奏をされるので、どうしても傷みが激しい。見ていただいて、

 かなり傷んでますね。

 とのことだった。そうか、やっぱり練習の完成度が低いのは弓毛の所為だったのか。
 家に帰って、新しい弓毛にたっぷり松脂を塗って練習してみる。最初は弦をうまく掴まないのだが、そのうちに松脂が載ってきて弦を掴むようになってきた。もう少し弾き込まないと調子は出てこない。

 楽器をメンテナンスしたら急に上手く弾けるものではないようだ。
 (↑当たり前だろ)

 あとは練習だな。練習。

2016年7月16日土曜日

情熱大陸を情熱っぽく

 今日は無理をお願いしてレッスンのダブルヘッダー。この前のレッスンでは情熱大陸を見てもらったのだが、すっかりそれだけで終わってしまって、ヘンデルを見てもらえなかった。そして、このところ情熱大陸ばっかり練習していて、ヘンデルをちっとも練習していない

VS

 それで、水曜日になってスタジオに連絡し、無理をお願いして2コマ入れていただいた。葉加瀬のコマとヘンデルのコマ。こうなると必然的にヘンデルも練習せざるを得なくなる。付け焼刃的だけれど、久しぶりにカラオケボックスで2時間半ほど練習した。

 そして迎えた今日のレッスン。
 付け焼刃はすぐばれる
 ま、しかし、久しぶりにヘンデルを弾いたときは、「ここは弾けていたのに」というところが全然弾けなくなっていたのが、一応、詰まりながらも最後まで弾くことができるようになった。レッスンでは、初めて第1楽章から第2楽章まで、途中でストップを入れずに(失敗してやり直すことはストップに含みません)、最後まで弾かせてもらえた。

 だいぶ弾けるようになったのは認めるけど、弾けないところはちゃんと弾ける速さで弾くこと。
 いつも言うでしょう。弾けるところだけ速く弾くのは駄目。
 いちばん弾けないところに合わせて、そこが弾ける速さで全体を弾くこと。

 以上

 ということで、始まったのが遅れていたせいもあるが、予定よりも早く第一試合はゲームセット。コールド負けの気分だ。

 間に別の人のレッスンが入って第二試合。その方が気分が切り替えられていいので、ちょうどよかった。

 こちらの方も、最初から最後まで通して弾いてみる。前回は何を弾いているのかわからなかったが、今回は、「情熱大陸です」と言わなくても「情熱大陸」だとわかる程度には弾けた。

 実はこればっかり練習していてたんですよ
 あはは… それは聴けばわかります

 やっぱりばれていたか。
 情熱大陸が褒められたというより、ヘンデルの方が駄目だったという文脈だ。

 まず、リズム。ちゃんと楽譜通りに弾きましょう。
 楽譜通りに弾いてると、しょーもない音楽になるように思うかもしれないけど、そうではない。
 音楽というのは楽譜通りに弾けば楽しく聞こえるようにできている。
 そのためには、弾けるところだけ速く弾いて、弾けないところで速さを変えるのは駄目。
 いちばん弾けないところに合わせて、そこがちゃんと弾ける速さで弾くこと。

 あ、これ、同じことを最近どっかで聞いたなあ。メトロノームで練習しているときも、4拍に1回の「チン」には合うように最大限の注意をしているのだが、途中のリズムはかなりいい加減。特に普天音符だとか、装飾的に入ってくる音だとか、それとポジション移動だとか移弦だとか、小指を伸ばすところだとか、至る所にリズムを狂わせるトラップが仕掛けられている。ワザとリズムを崩して弾いているのではなく、崩れているのだ。そのためにマリンバと合わせられないことも昨日の練習で発覚。ヘンデルの方はプロのピアニストが伴奏してくださるので、こっちのリズムが多少変でも合わせてもらえるが、こっちはお互い素人なのでそうはいかない。

 主旋律はちゃんとした音程で弾く
 有名な曲だから、音程が違ったらすぐばれます

 リズムも駄目、音程も駄目、だったらいいとこないじゃん。なりふり構わず今回は音程を合わせようと、弦の長さの1/4,1/3,1/2のところにマジックで線まで弾いていいる。しかし、横から見るので、それに頼って押さえる場所をコントロールしようとしても、ちゃんと押さえられていない。視覚じゃなくて、耳でちゃんと音程を取らなきゃ。ま、しかしヴィオラに主旋律が回ってくるところはほとんどない。そこだけ集中的に練習すれば、それもゆっくり音を合わせながら…。
 やっぱりゆっくりだな。

 イントロの、ラ~~~シ~~~ド~~~レ~~~のところ、もっと情熱的に。
 いまから情熱大陸が始まるんだから、もっとそういう気持ちで弾いてみて。

 あ、これはできそう。ちょっとやってみます。
 まず気持ちを作って、いざっ

 どうです、先生。だいぶ情熱的でしょ。

 いやぜんぜんさっきと一緒です。
 もっと、楽器がつぶれるんじゃないかと思うまで腕の重みを載せて。
 腕は肩から繋がっているものだから、肩甲骨から先の重みを全部載せるつもりで。
 休符の間も、弓を返す時も、弓を弦から離さないで。
 そんなにたくさん弓を使わなくてもいい。
 中弓の元の方を使う。
 特に上げ弓が軽くながち。
 きちんと弓を弦に載せてから弾く。
 途中からだんだん調子が出てくるのではなく、音符の最初から音を出す。

 音の「大きさ」じゃなくて「濃さ」ですよ。

 これ、そういえば前の先生にも同じようなことを言われたように思って、このブログを調べてみたら、やっぱり言われている。

『情熱大陸が情熱大陸っぽくない』 2014年9月27日土曜日
http://otogaku.blogspot.jp/2014/09/blog-post_27.html

 きのうも3人で合わせて録音をしてみたのだが、どうもヴィオラが何をしているのかがよくわからない。クラリネットは主旋律だし、マリンバは結構おもしろいリズムを刻んでいる。

 これ、ヴィオラいらなくね

 という感じだし、幼稚な音でかえって全体を乱している感じだ。
 今日はその原因がすべてわかった。
 わかったからと言って取り除かれたわけではないのだが。



2016年7月9日土曜日

情熱大陸その後

 2年に1度の発表会でお目にかかる音楽教室男子生徒3名による即席アンサンブルで「情熱大陸」を弾く話のその後だが、どういう弾き方とか見せ方をしたいかという、大まかな方向性は共有できている。ちょっと大袈裟な言い方だけれど、
ここ大事!
アーティストと言われるような人が、いや、アイドルグループでもいいのだけれど、売れているのは、その人が現れた時だとか、そのひとのコンサートの空気感みないなものがはっきり出ているからだと思う。発表会なんかでも同じで、2年に1回とはいえ、何回か同じ人の発表を聞いていれば、その人の人柄みたいなものが出てくる。自分の場合、それが裏目に出てしまうので、いつも発表会が終わると人格の未熟さを痛感するのだが…。
 今回のおっさんアンサンブルのコンセプトは余興。
 とにかく余興なのだから、苦しい表情をみせることなく、最後まで楽しんで弾きたい。それがお世話になっているスタジオへの恩返しだという、この1点。
頑張って上手に弾けたね
ということではなく、
なんかよくわかんないけど楽しそう
という空気を作りたい。あまり練習していないように見せかけて、あまり苦労しているようには見えないように、とにかく楽し気に…

 と、ここまで書けばわかる人にはわかると思うが、それがいちばん苦労するところだし、そのためにはとにかく練習が必要なのだ。最近は、発表会の曲は放ったらかしでもっぱら情熱大陸ばかり練習している。さっき、ヘンデルを弾いたら、弾けていたはずなのに弾けないことにびっくり。

 ともあれ、少し先が見えてきて、練習していても楽しくはなってきた。
 いろいろストレスがたまっていて、練習が面白くない時期があったのだが、練習している時間だけでもそういう浮世のことを忘れられる。そういう時間があるというのは幸せなことだ。会社を一歩出れば仕事のことは忘れて、楽器を弾いているときは楽器のことだけを考える。それは当たり前のことのようで、なかなかそうはいかない。仕事のストレス(むしろ会社での人間関係に起因するストレスかな)は、容赦なく私生活を蝕む。練習していても、「くっそ~、あの野郎!」なんて思いながら練習していると、ちゃんと曲と向かい合えないし、ふと練習の手を休めた時にそっちのことばっかり考えていたりする。それじゃ練習も楽しくない。そういうのがいちばんよくないんだよな。

 最近、ちょっとその辺の気持ちの余裕が出てきたかな?
 この調子なら、おっさんアンサンブルの空気も作れるかもしれない。あとは練習だな。練習。

2016年7月3日日曜日

三浦文彰『真田丸』

 我が家のリビングには40インチの大型テレビがあって、しかも、あくまで画質に拘って、この液晶テレビが全盛の時代に、消費電力が液晶の2倍といわれるプラズマディスプレイを採用している。それまでは32インチのブラウン管テレビだったのだが、毎日CMで流される地デジ化近しの脅しに屈し、紅白歌合戦前に駆け込み購入したものだ。
 これは、ビール片手にナイター中継を見るためのテレビではなく、ハイクオリティな画質を求める放送コンテンツを視聴するためのものだ。毎週月曜日は民放のNEWS、火曜日はNHKのスポーツ番組、木曜日には芸能人やスポーツ選手がチームを作り独創的なゲームでレギュラー出演者と対戦する民放のバラエティ番組、土曜日は動物園を紹介する民放のバラエティ番組、日曜日には工場や農場などを見学する教養番組に見立てた民放のバラエティ番組などがあり、さらにそれをビデオに録画してリピ見したりするために使われている。最近は娘たちが見るドラマなどもローテーションに入ってくるので、私にはほぼチャンネル権はない。
 しかし、唯一、毎週欠かさず見ているのが大河ドラマ『真田丸』。三谷幸喜脚本、堺雅人主演というのが妻の琴線に触れ、長女が山本耕史演じる石田治部少輔三成にすっかりハマってしまったため、我が家のハードローテーションに定着した。この『真田丸』のオープニングのヴァイオリンが結構、かっこいい。そして、そのミュージッククリップが半端なくかっこいい。
 こんな感じだ。



 ドラマの方も、毎回「神回」といわれるほど(長女談)おもしろい。オープニング曲を聴くと、ドラマの内容とリンクするので、ますます魅力的だ。ただ、こういうのは賞味期限も短い。2年前にあれほど聴いた「アナ雪」が、いまじゃまったく弾く人もいないような運命を、この曲も負っているのかもしれない。いつかこんなかっこいい曲を弾いてみたいと思いつつ、今は弾けそうにないので、結局は永遠に弾くことがないように思う。

 さて、いつも時代劇では嫌われ役として扱われることが多い石田三成だが、いまや東京都知事さえ狙えるぐらいの人気だ。東京では放送されていないが、石田三成にゆかりのあるある県では、こんなCMも放送されている。

https://www.youtube.com/watch?v=TdFwLV-EBQA

 こっちのほうはヴァイオリンとは関係ないが・・・

(追記)パワーアップした石田三成CM第二弾はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=yAaNoci3_FQ