2015年9月20日日曜日

ホール練習

 このところ忙しくて練習日記の更新があとまわしになっている。もう1ヶ月も更新していない。何が忙しいって、そりゃもう、仕事でも家庭サービスでもなく練習ですよ。練習。ライフワークバランスって、仕事と生活のバランスっていいながら、実は会社の仕事と家の仕事のバランスだったりしてるように思うけど、本当のワークライフバランスというのは、嫁さんに「ええな、あんたは好きなことできて」なんて言われながら趣味を続けるという不断の努力の上に築かれるものだ。

 さてさて、アンサンブルの練習もいよいよ本格化。今日はほぼ一日、ホールでの練習があった。朝からテンション全開で結構、体力を消耗した。それもそのはずで、9時から4時まで、昼休み1時間をはさんで、ほぼずっとヴィオラを弾く、などということは、それほど滅多にあることではない。ひと昔前はバヨ会とかでそういうこともあったが、いまから思えばゆる~い感じだった。ホールの練習で、指導してくださる先生がいて、そこそこのボリュームがある曲を続けざまに弾くというのは、いままで経験したことのない世界だ。

 まずはホールの響き方の確認。客席定員500人ほどの小さなホールだが、いつも練習している部屋に比べればステージはかなり広いし、天井も高い。いつもと違って周りの音は聞こえにくく、自分の音ばかりが聞こえる。響きで誤魔化されることなく、音程がいい加減だったり、適当だったりするところが、ストレートに聞こえてくる。
あ、やべ
と思ってちょっと音量を落とす。たぶん他にもそういう人がいるのだと思う。ますます周りの音が小さくなる。
 しかし、これも一日弾いているうちにだいぶ慣れてきた。やはり本番の現場で練習してみるものだ。後半はあまり気にせずに弾くことが出来るようになった。けっして自分が上手になったわけではないのだが、自分の出す適当な音に慣れてきたということだろうか。

 このアンサンブルは指導してくださる先生がいて、先生の指揮で練習する。いままでは練習時間も限られていて、「大体出来ている」というところで、次々曲を替えていかれていたのだが、ホール練習でしかも時間がたっぷりあるとなると、そういう適当なところでは先に進めてはもらえない。曲を通してなんとなく弾けているという感じではなく、ダメなところはダメで何度も繰り返して練習する。
 そして最後にその曲の全楽章を通して弾く。場所は本番と同じだから、気分的にも本番さながらだ。やり直しはなし。こういうことで少しずつ本番に近づいてくる感じがする。

 いままでの本番といえばスタジオの発表会だったのだが、これはせいぜい演奏時間5分ぐらいのもの。アンサンブルもあるにはあったが、2曲弾いて5分というぐらいの小品だった。今度は1曲が10分から20分の大作。それが3曲もあるし、他にもいくつかの小品がある。それだけの時間、適切な度合いの緊張を維持するのが結構たいへんなように思う。こりゃ
人格が試される
といっても過言ではない。これまでの発表会でも、その都度これが試されてきて、合格したためしがない。たいてい、練習で失敗したり成功したりするところは悉く失敗に終わり、失意のうちに発表会を終えてきた。さて今回はどうなることやら。

 何はともあれ、ちょっと背伸びして挑戦してみた新しい世界。どれぐらいの背伸びだったのかが、間もなく明らかになる。
 

 

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