ということになっているので、このところ練習に余念がない。きのうもカラオケボックスで練習。いつもは2時間フリープランのところ、3時間プランで
かといって、いまから通販に頼んでいては発表会に間に合わない。多少割高かもしれないが、楽器屋さんで相談して替えよう。どんな弦がいいのかも相談したかったところだ。通販との差額は相談料みたいなものだ。
楽器屋さんは隣町。会社帰りにも立ち寄れるところ。実はこの店で買ったヴィオラではないのだが、そのまえにヴァイオリンはこの店で買っているので、そこは堂々とケースを開けて楽器を見てもらう。弓毛にしても弦にしても、見た目には何処を見れば摩耗の度合いが分かるのか、いまひとつ判然としないが、そこはやはり普段から弦楽器ばかりを扱っておられる店員さんだ。ひとめ見て、
かなり擦り減っていますね
とのこと。発表会直前に替えるのがいいのかどうが多少の迷いはあったが、この一言で弦替えを決定。弾く曲がチェロのための無伴奏曲なので、チェロのような深い音がいいとリクエストしたら、Obligatoを奨められた。ヴァイオリンではすっかりお馴染み。値段の方も、ちょうどフェア実施中だったので4割引きで買えて、通販より少し高いぐらいで購入できたし、取り換えもしてもらえた。
お店の中はフェア実施中とのことで、ヨーロッパ製のOLDの楽器が並べられていた。30万円ぐらいから150万円ぐらいまで。いちばん高いのは600万円だった。
OLDというのは、作成されて50年ぐらいのものをいうらしい。日本に来てからすでに誰かに購入された履歴のあるものについては「USED」の表示があるが、ヨーロッパで使われていたかどうかは分からないとのこと。気を乾かすために50年間売らずに置いておいたもの、というのが今回のフェアの触込みのようだ。
イタリア製の300万円のものが目に付いたので弾かせていただいた。弓も120万円ぐらいのものを使ってみる。軽い。もうひとつ別の弓でも弾いてみたのだが、やはり弓によって全然音がちがう。
もっと上手に難しい曲を弾ければ、いろんな楽器を弾かせてもらうのだが、ちょうど親子連れで、きっと僕よりも上手に弾くであろう小さい女の子もいたので、恥ずかしくてあまり弾けなかった。けれど話だけはいろいろ聞かせてもらえた。
やはり気になるのは、どれぐらいの値段のものを買えばいいのかというはなし。店員さんに拠ると、弓は15万円ぐらいのものが最もコストパフォーマンスがいい、とのこと。3万円の弓と5万円の弓があれば、確実に5万円の方がいい。5万円と7万円然り。12万円と15万円も然りだが、15万円と20万円となると、その差が小さくなってきて、むしろ好みの問題になってくる。多少重みがあってしっかり弦を掴んでくれるのが好きな人と、軽い弓で速いパッセージを弾くのが好きな人では、弓の評価が変わってくる。ある人にとっては50万円の重い弓より30万円の軽い弓の方がいい、などということもでてくる、というのだ。
楽器の方は、もっといろいろ好みが分かれてくるが、その日のフェアで並べられているOLDの楽器の中からなら、50万円ほどの予算を出してもらえると、いろんなものから好みのものを選択してもらえるとのこと。
いつも私は、ヴァイオリンの値段についてはクルマの値段からゼロをひとつとったぐらい、と説明しているのだが、その説に当てはめると、メルセデスベンツのミドルクラスぐらいが買える値段。たしかにいろんな選択肢の中から好みのものが買えるだろう。そして、それ以上の値段になると、個人の好みの問題なので、必ずしも高いお金を買えばよりいいものが買えるとは限らない。
なんて話しを聞いたあとでいうと負け惜しみのようだが、クルマの価値のうちの半分以上は愛着。値段にはけっして還元されることはない。うちのカローラも良く走ってくれるし、もうとっくに買い替えてもいいぐらい乗っているが、それでも愛着があって、このクルマ以上に愛着を持てるクルマがこの世の中にあるのか、なんてことを思う。
楽器もいっしょだと思う。
弦を張り替えられた楽器は、まるでこれまでの楽器とは違う楽器のような反応をする。すこし慣れるのに時間がかかりそうだが、そうも言っていられない。夜中の間、半音ほど高めにチューニングして、弦が伸びきるようにしておくことにした。
あした、本番直前の駆け込み練習で本格的に音を出す予定。
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