いろんなことがあって迎えたレッスン。
まずテンションはアゲアゲ。なぜなら、つい先日聴いたアンサンブルの演奏が頭の中にあり、ソリストのアマチュアとは思えないボウイングが脳裏に焼き付いているからだ。あんなふうにボウイングしてみたい。このところレッスンのたびにボウイングについてのご指摘をいただくのに、なかなか仰るようにはできない。ヴァイオリンを弾いているのを見るとボウイングが気になる。アンサンブルを見た時に、これだ、これだ、と目に焼き付けてきた。
あんなふうにやってみるぞ
今日は先生にマルをもらって
テンション最高潮だぁぁぁぁぁ
という他愛のない、というか大人げないことでひとり盛り上がっている。朝からカラオケボックスでばっちり練習して準備は万全。自分ではばっちり仕上がっている・・・ はずだった。
一方で娘は歯の矯正を理由にレッスンはお休み。娘の分の時間も使って、1時間以上のレッスンになる。うん、今日はこのところの積もり積もった課題を片付けて、次のステージに行けそうな気がする。
じゃ、最初から弾いてみましょうか
キターーーーーーーーーーーーーー、と勝手に盛り上がる。途中何箇所か詰まりながらも、バッハのドッペルの第1楽章ファーストを最後まで弾いたぞ~~~。これは快挙だ。ヴァイオリンを始めて10年。ついに自分もこの域に来たのか。先生もいちおう褒めてくださった。
いちおうね。
ここから真面目なレッスン。
考えてみたらまだ娘のレッスンの時間だ。いつも娘が受けているようなボウイングのご指導が始まる。何度言われても、移弦の時に手首で移弦してしまう。すっかり癖がついてしまっているのだ。最初のレッスンの時に娘のボウイングを見た先生が
お父さんの癖がついてますねぇ
と仰っていたので、それぐらい深刻な癖なのだろう。
右脇を締める感じ、下げ弓は親指の付け根を前に出すように、上げ弓は親指の付け根にチュゥするつもりで手首を吊るように、右手の甲は平らに、手首を上下に動かすのではなく左右に柔らかく動くように・・・・ ま、いつも言われているのだが、やっぱりできない。何か根本的に身体の構造が違うのだろうか。違わないようでもあり、違うようでもあり・・・・。
フィンガリングなしでやると時々「そうそう、いまのやつ」と仰るのだが、そのいまやったことが再現できない。フィンガリングが入ると、目がどうしても左手の指を追ってしまう。先生によると、
弦と弓の接点を常に見るように
とのこと。これは小さい時からずっとやっているからこその慣れなのだろうか。私の場合、曲を弾く時には、楽譜をどんなふうに読んでも、頭の中では指番号に変換され、次はどの指でどの弦のどこを押さえるのかというアクションとしてフィンガリングが行われている。人は情報の8割を目から得ると言われているが、そのアクションが正しく行われているかどうかは、常に目で指先を追って検証している。耳で聞く音の高低は残り2割の情報なのだ。もちろん、情報の重要性は耳の方なのだが、耳で聞いた音が思っていたものと違う時に、その原因を突き止めて動きを補正するためには目から得られる情報が必須なのだ。それで必然的に目は左手の指さきを追うことになる。これがどうもいけないらしい。
いちおう紛いなりにもドッペルが通せたことだし、しばらくはボウイングの練習に専念するべきか。
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