2023年11月25日土曜日

Kayser始動

 いろいろあって始めたKayser。始めて見ると、これが結構、楽しい。もちろん、なかなか一筋縄ではいかないのだが、それはそれで楽しめる。

  前回のレッスンでは、1番、3番、4番が課題になった。2番は息抜きぐらいに、ということだった。1番を見ていただいたときに、音程があまりにもひどかったので、まずはそれ。例えば 開放弦→2指→4指→2指 運指(というのかどうかわからないが)するとき、正攻法ではいったん2指を押さえたら、その2指を離さないで、2指と4指の間隔をしっかり身体で覚えるように練習するのだが、大人になってからだと、そんなふうに柔軟に身体(指)が動かない。それで先生曰く、2指は離してもいいから、とにかく音程をしっかり取る。4指を正確に取ったあとの2指も、しっかり低めに取る、とのこと。その教えを守って、音はあまり出せないけれど、とにかく左手の練習だけは、毎日(とは行かないまでも2日に1回ぐらい)はするようにしてきた。

 その甲斐があって、今日は、音程は「だいぶ練習されましたね」と褒めていただいた。

 次はボウイング。今日のレッスンでは、全弓と短いボウイングを交互にするようなボウイングが課題になった。音を出さないと練習できないので、練習環境の制約が大きくなってしまうが、平日は今まで通りフィンガリングの練習をしつつ、休日に集中してボウイングを練習するとか、ちょっと工夫していくしかない。練習するべき曲は絞られたので、いまがそういう練習のチャンスだといえる。

 Kayserの練習の成果は、アンサンブルの曲にも出てくる。

 アンサンブルレッスンは、メンバーが揃わないのでしばらく出来ないのだが、今日のレッスンでは、前の順番の方がアンサンブルの課題になっているモーツァルトのメヌエットをされていたので、お帰りになるのを引き留めて、15分ほど合わせていただく。いままで音程が不安定だった4指だとか3指がシャープになるところが、先生に言われれば反応できる程度まで改善できるようになった。最初に弾いたときは低かったのだけれど、「低いですね」と指摘されれば、ちゃんと取れる。以前は、いくら高くとろうと思っても取れなかった。

 15分間、合わせる練習をした後で、Kayserを15分ほど。そこでボウイングが課題になり、そこを練習してきましょう、ということになって、残り15分は再びモーツァルト。アイネ・クライネ・ナハトムジークの第1楽章。ここでもボウイングが課題になる。それも、もしかするとKayserでしっかり練習しておけば、いままでよりもしっかりと曲想の付いたモーツァルトになるのかもしれない。

2023年11月18日土曜日

身の回りの整理

  会社に勤めていれば、いろんなストレスからは逃れようがない。新人であろうと、四十路であろうと、定年前であろうと、ストレスの種類は変わるかもしれないが、重さというか負担というか、そういうものは軽くはならない。楽団で楽器を弾いている間は、本来、そういったストレスから解放される時間なのだが、定期演奏会の突然の延期以来、そこもストレスを感じる空間に変わってしまった。案外、このストレスは会社で感じるストレスと共通点があるような、そうだとすると、ストレスの原因は自分の中にあるのかもしれないが、ともあれ、ヴィオラを弾いている時間だとか、所属する楽団のために何かを考えている時間とかがストレスになるようでは、ストレスがどんどん悪循環を始めて、ストレスの沼に陥ってしまう。

 それで、楽団の方はしばらく休むことにした。身辺整理といってもいい。

 しばらく休むと決めたので、ずいぶん時間にも気持ちにも余裕が出来た。まず、練習するべき曲が半分以下になった。定期演奏会のドタキャンという極限の状態で、どうやってサポーターの気持ちを引き留め、延期された定期演奏会にどうやって集客するかだとか、定期演奏会の延期で弛緩しがちな緊張感をどうのように維持するかだとか、楽団員の一体感をどのように醸し出すかだとか、いろいろ考えるところはあったけれど、そういうことも考えなくてよくなった。無理に続ければ、今後は、体調のすぐれない先生とどのように接して、その先生から何をどのように引き出していくかだとか、どうやってもともと予定していた定期演奏会のレベルを超える演奏をするか、というようなことも考えないといけなかったかもしれない。突き詰めれば、別にお客さんからおカネを取っているわけではないので、そんなに考え込むことはないだろう、と考える楽団員も多いだろうし、その考え方の違いがまたストレスになったかもしれないが、もうそれも考えないことにした。

 ひとつストレスが解消すると、不思議なことに、会社で感じるストレスもだいぶ軽くなったように思う。これまでよりも忙しくなるのは間違いないし、いつか楽団に復帰したときに、毎週、楽団の練習に行ける余裕があるかどうかも保証の限りではないのだが、それとストレスは必ずしも比例しない。

 ストレスから解放されたおかげで、練習時間がやや増えた。毎週の楽団の練習が亡くなった分は時間が短くなったのだが、休みの日にいろいろ思い悩む時間が減って、練習に充てる時間が長くなった。思い悩むことが多いと、練習していても途中で気になって中断することも多かったが、比較的集中して練習できるようにもなった。

 楽団は休んでも、スタジオでのレッスンは続けるので、来年春の発表会のための練習が中心になる。先生の方針で、来年は、アンサンブルの発表が中心になる。ヴィオラを習っているのは僕だけなので、出番にはこと欠かないとはいえ、やはり余裕が出来てきたので、教則本のようなものを紹介してもらえないかと先生にお願いしたところ、次の2冊を紹介していただいた。


シェフチーク(セヴシック): ビオラ技法教本 Op.1 パート 1

ボスワース社


カイザー: 初歩的で発展的な練習曲 Op.20

インターナショナル・ミュージック社/ビオラ教本





 どちらもヴィオラ用

 そんなことで新しい局面を開いていけるような気がしてきた。