2023年3月25日土曜日

煽り運転はやめましょう

 いよいよ発表会本番が来週に迫ってきて、今日はピアノ合わせがあった。ヴァイオリンの先生が代わってから以降、ずっと発表会のたびにお世話になっている先生だ。

 曲の仕上がり具合がいまひとつの状態で迎えたピアノ合わせなのだが、いつものメトロノームと違って、相手も人間というところはやはり面白い。曲の仕上がり具合と言ったが、実はまだそんな偉そうなことをいえる状態でもなくて、とにかくメトロノームと合わせて最後まで弾けるかどうか、という状態だ。メトロノームを動かしっぱなしにして、とにかく出来ないところを何度も弾く。本当ならそういうことはちゃんと出来たうえで曲作りなのだが、とてもそんなところまでは行けていない。

 メトロノームと合わせていても、音符が込み合ってくるとどうしても弾くことに必死になってしまって、あまりメトロノームの音が聞けていない。そして往々にしてそういうところでペースが速まって、その後に自滅してしまう。そんな繰り返しだったのを、なんとか走らないようにする、というのが目下の課題だった。

 メトロノームの場合、ちょっと走り出したところで気分を落ち着けてメトロノームの音を聞くようにすれば元に戻せる。しかし、ピアノだと、こちらが速度を上げて煽り始めると、ピアノの方からも煽られるようになる。その部分だけを弾いていれば、それはそれで面白い。実際、ただ焦って速くなってしまうというだけでなく、上昇音階の部分で音楽が盛り上がっていくにしたがって自然と速くなっていくというところもある。そういうところをピアノと一緒に盛り上げていけるのは、確かに面白い。音楽が生き物だということがよくわかる。

 しかし、それで元の速度に戻れなくなると、あとあとで困ってしまう。実際、後ろの方は弾けないところが続出。それでも頭の中では歌えているので、途中から戻ることはできるのだが、それが二度三度と重なるのは、いくら発表会とはいえ、あまり格好は良くない。

 それで、今日のレッスンでは、2か所ほどの「落着きポイント」を指定。どんなに走ってもそこで落ち着く。それから、ここはいったんフレーズを切って、ヴィオラの準備ができてから引き出すまでピアノが待つ、というようなポイントもできた。もはやメトロノームでは練習ができない。

 まだちゃんとは弾けていないのだが、ここまでくれば、もう引っ込むわけにはいかない。コロナも去年の秋に罹ったばかりだから、当日、急にコロナに罹ってしまうこともないだろう。ステージに載るしかない。あとは顔だな。顔。楽しそうに弾いていればそれなりの説得力もある。あと一週間は顔の練習。

2023年3月4日土曜日

4月の発表会に向けて その後

 4月に発表会があって、目下この曲を練習しているという記事をアップしたのは昨年12月。

 そのときの記事を改めて読んでみると、この曲について「いっかい6年前のスタジオの発表会で弾いているが、いろいろ不本意な演奏だったのでリベンジをしたい」なんてことを言いつつ、「それなりに練習が進むようになってきた」「いつもつまずくところがだいたい決まってきて、そこはそこでそこだけ練習する、というようなスタイルが定着しつつある」なんてことを書いている。

 さて、その後どうなのか。

 結論を言えば、あと1ヶ月となっているのに、ぜんぜん仕上がらない。リベンジのつもりが、返り討ちにあってしまうのは必定のペース。

 第1楽章はいちおう12月の段階でそこそこに楽譜を追えていたので、第2楽章の、いつも弾けないところを中心に練習していたのだが、そこは相変わらず弾けない。しかし、第2楽章ばかり練習していたのと、第2楽章は急楽章で、音の雑なところは速さである程度誤魔化せてしまう。むしろ第1楽章の方が課題が多い。とにかく、楽譜が追えているところから前に進んでいないので、音程も音色も雑でひどい。緩楽章だから速さで誤魔化すこともできず、もう穴があったら入りたい気分。どっちか片方の楽章に絞るにしても、どっちもあまり仕上がっていない。

 やっぱり曲が難しかったか。

 それにしても、音色ってどうすれば良くなるんだ。音程だとか、フィンガリングが追いつかないとか、ゴールがわかっていて、何がよくないのかがわかる場合は、練習のしようもある。出来るかどうかは別だけど。オケの方なら、弾けないところは放っておいて、誰か弾ける人に任しておくということもできる。ところが、音色がよくないのは、何をどうすればいいのか見当がつかない。オケでも本当はこれは結構まわりに迷惑をかけてしまう。いちおう弾けるから弾こうとするんだけど、それで全体が濁ってしまう。そこまで誰も気にしていないのかも知れないけど。いや、ソロの発表会となると気にしないわけにはいかない。こりゃ、緩楽章を弾くときの永遠の課題だな。