2021年5月8日土曜日

三大アヴェ・マリアのコンプリートを目指して

  相変わらず『ヴィオラ名曲31選』に取り組む。ゴールデンウイークも出掛けられず、ひたすら巣ごもりを強いられていたので、さぞや練習できたであろうと思いきや…、たしかに練習時間は取れるのだが、当面、発表会だとか演奏会だとかがあるわけではないので、なかなかモチベーションがわいてこない。課題の「音色」は、自分で弾いている分には結構、改善されたように思うのだが、録音してみると「がっかり」という状態。今日のレッスンで先生にそのことを言うと「それはよくあることです ハハハ…」と仰られ「録音しない方がいいですね」とのことだった。

練習したってそこは絶対よくならない

ってことなのかもしれない。

 前回のレッスンで、アヴェマリアまでの小品はマルになったので、今日のレッスンはシューベルトのアヴェマリアから。
レー#ドレ#ファーミレー
ってやつね。

 前半はハ音記号で五線紙からはみ出すような音もないのだけれど、後半はオクターブ上で、ト音記号の上の方ばかりになる。ヴィオラでいうといちばん細いA線ばかりで、しょっちゅうポジション移動しながら弾く感じだ。A線上のアリアみたいな感じ。三連符のところでポジション移動しながらタララタラララーって弾いていたら、無意識のうちに左手の指に力が入り、指先に弦の型がついて痛い。久しぶりの「弦ダコ」だ。

 これも先生に相談してみると、ポジションを上げるときは肘を内側に入れていくのと、親指を竿の下に持っていくこと、手のひらを竿の上に出して、筐体の上からフィンガリングするようにすること、といった注意があった。肘の位置と親指の高さをそのままにしてポジション移動しているから、親指にもすごい力が入っているし、弦を押さえる指にも同じように力が入っているように見える。だから音色もわるい。

こんなふうになっていますよ

と言って先生が弾かれるのを聞いたら、まさにその通り。その音色だ。

 次はグノーのアヴェ・マリア。ミーーーファーーーソーーレミーーってやつ。シューベルトに比べると、ポジション移動もないし、複雑なリズムもない。見るからに簡単そうな曲なのだが、こういう曲こそ力量がテキメンに顕われる。

 最初の音が恐々なのがまるわかり。スッと音が出ずに、何か躊躇うようにギロギロっと音が鳴り始める。弦の上にソーッと弓を置こうとして息を止めているからだ。息を吐きながら、右手で輪を描くようにして、その前のフレーズからの続きであるかのように弾き始める。これも練習だな。

 最後はmolto maestoso(めっちゃ堂々と)なのだが、弓を押し付けて ギョッギョッギョッギョッと弾くのではなく、深みのある音を出したい。これも先生のお手本通りにやろうとはしているのだが…。

 次回はこの2曲に加えてカッチーニの贋アヴェ・マリアも見てもらうことになった。