そうそう。
そろそろ真面目にフラジオレットのことを書かないと、何を書いても読んでもらえなくなってしまう。なんだかんだ言っても、書くからには誰かに読んでほしいし、誰にも読んでもらえないよりも、アホ、ボケみたいなコメントで炎上する方が、まだ自分の存在が確かめられて嬉しいかもしれない。どっかの大統領が品格のないツイートをする心理も分からなくはない。
いままでもフラジオレットのイメージは、Andanteとかわりとゆっくりした曲が終盤で盛り上がって、最後にヴァイオリンのソロで消えていくみたいな、か細い音が鳴るというイメージ。しかし、いまやっている曲はallegroでわりとガシガシ弾くイメージの曲なので、なんでこんなところでフラジオレットがでてくるんだろう、という感じだった。
しかし、言われて見るとなかなか効果的なところにフラジオレットが出てくる。必ずしもフレーズの最後というわけではない。チャラララチャララララッ、と高いラを弾いた後で2オクターブ下がって、ラー、ときたり、そのさらに5度上の、チャラララチャラララミッ、ときて、ラミラ~、と重音になったり
(文書で書くと何のことかわからないけど…)
適当じゃなくて、ちゃんとそういうところがフラジオレットになるように作曲されている。ヴィオラの場合は「ラ」がフラジオレットの基本で、「ミ」は1/3のところに触れる応用編なのだが、いきなりからどっちも出てくる。
先生曰く。フラジオレットの場所は決まっているので、音を出した後で探すんじゃなくて、いつもその場所をフィンガリングできるように練習しましょう、とのこと。それで、イケないとは分かっているのだが、その場所にちょっと印をしておく。折込広告でもなんでもいいのだが、紙を指板と弦の間に挟んで、長さをちょうど駒からネックとペグの間の出っ張ったところ(何ていうんだ?)に合わせて折る。これをちょうど半分に折って折り目を付ける。その紙を再び弦の下に敷いて、折り目のところにマジックで印をつける。同じように三つ折りにして、駒から1/3のところにも印をつける。ヴィオラの場合、いちばん細い弦の開放弦がラ。半分のところがその1オクターブ上のラ、さらに1/3のところがその上のミになる。ここを、押さえるとも押さえないとも分からないような微妙な触れ方をすると、微妙な具合にオクターブ上のラとか、その上のミとかが鳴る。最初にイメージしていたみたいに、この微妙な状態でボウイングを続けるのではなくて、チャラララチャララララッ、と鳴らしたらしばらく余韻が続くので、その間にファーストポジションに下がって次の音の準備をする。
うむ、なかなか理に適っている。
最初のうちは5ポジもまままらず、当てすっぽうにフィンガリングしていたのだが、折込広告で付けた印のおかげで、成功率が少しずつ上がってくる。そのうち何度もフィンガリングしているので印が消えてしまったのだが、まぁ2回に1回ぐらいは……
はい。ダメですね。ちゃんと練習します。
ただフラジオレットそのものは、案ずるよりも生むが易しといった感じだった。