このところ続けて、春から秋にかけて参加し、冬の間は冬眠して、また春から合流するという非正規団員をしているアンサンブルは、会社から電車で2時間ほどのところに練習会場がある。練習は毎週木曜日の7時~9時30分。地理的にはかなりビハインドがある。それに、会社の近くは、東京の山手線ほどではないにしても、1時間に4本とか5本とかの間隔で電車があるのだが、練習会場の最寄り駅は1時間に1本のローカル私鉄。団員の人に聞いても、ほとんどの人はこの電車には乗らず、遠出をするときはクルマで行くか、最寄りのJR駅までクルマで送ってもらう、というのだから、便数が増えるはずもない。
初めて練習に参加した年は、定時ダッシュで駅まで行くと、2回の乗り換えで7時半には練習会場に着けるという神接続があったのだが、それがダイヤ改正でなくなってしまい、練習に参加できなくなった。しかし、こんどはうちの会社が、年次有給休暇のうち5日間は強制取得だ、などという気の利いたことを言いだしたので、その5日間を1時間単位に小分けして、毎週木曜日は早帰りという必殺技を使い、練習に参加していた。
ところが、
働き方改革だかなんだかで導入された国の有給休暇強制取得制度が、時間単位の有給休暇をこの強制取得分に参入することを許していない。もちろん、うちの会社の制度として時間単位で有給休暇を取得することはできるので、毎週木曜日に1時間の休みをもらったうえに、それとは別の5日間を有給休暇にすることはできるのだが、こういう有給休暇も強制的だからこそ取れるものであって、それとは関係なしに、「毎週木曜日は1時間早く帰るから、あとはよろしくね」とヴィオラ担いで帰れるほど恵まれた会社ではない。
週に1回、時間休をとって英会話教室に通うとか、スポーツジムに通うとか、そういうのも「働き方改革」としては「あり」だと思うのだけど、役所的には駄目らしい。
『年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説』
2019.3,厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署
https://www.mhlw.go.jp/content/000463186.pdfp.20 「Q3」
さて、どうしたものか。
いまレッスンでみてもらっているのも、今年の定期演奏家で演奏する予定の曲だし、その曲がホ短調だから、セヴシックもホ短調にアレンジしたり、音階練習もホ短調でやっているのに、その前提が崩れてしまう。このあと、定期演奏会の曲が次々に決まってきたら、それを順番にみてもらおうとか、また去年みたいにその曲紹介を書こうとか、いろいろ思っていた計画が、どれも変更になってしまうし、いや、それ以上に、老後はこのアンサンブルで楽しもうと思っていた人生設計まで変わってしまうんですけど…。
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