2018年1月4日木曜日

弾き初め

 最近はお正月といってもどこの店も開いていて、なんだか「お正月」という気がしない。子供の頃は、百貨店も4日から(そういえば毎週木曜日は休みだったっけ)で、3日まではどこの店もシャッターが閉まっていて、門松を描いたポスターに「新年は 日から営業します」と書かれているその空欄に、それぞれのお店が「4」だとか「5」だとか数字を書き込んでいたっけ。おせち料理はスーパーで買うのが当たり前、お店も元旦から開いていて、みんな気忙しく働いているところに、優雅な琴の音色だけが偽善的にお正月気分を醸し出す風景が、すっかりお正月のスタンダードになってしまった。果たして、この国はこれで豊かになったのか。ともあれ、私自身は今日までお正月休み。別にどこに行くというわけではないが、ゆっくりさせていただいている。きのう、お正月も関係なく24時間営業のカラオケボックスで弾き初め。いつもよりお客さん多くて忙しそう。心なしか店員さんの元気がないように思えたので、アリバイ的にひとこと。

お正月も働いていた人は、
どっかでゆっくり休んでね。

 去年の定期演奏会が終わったあと、ゆっくりな曲でも「とりあえず弾ける」ではなくて「ちゃんと弾ける」レベルまで仕上げたいと思って、しばらくグノーのアヴェ・マリアを見てもらっていたのだが、結局、ちゃんと弾けるレベルにまでは達することなく、忘年会の本番を迎える。

だんだん上手くなってきましたね~

とお褒めの言葉をいただくのだが、いや、目指していたのはそれではない。もともとこの曲、「発表会映え」のする曲ではないのだが、このレベルから今年の8月の発表会までにどれだけレベルを上げても、

うぉ~

というレベルまで上げていくことは出来なさそうだし、そうなると「なんだ、簡単そうな曲だぁ」という印象で終わってしまう可能性が高い。それに、アンサンブルの練習が始まればそっちの曲に練習時間の多くが割かれることも容易に想像できる。去年の最後のレッスンで先生も「発表会はもう少しテンポのある曲の方がいいですね」と仰っておられた。裏を返せば「アヴェ・マリアでは駄目ですよ」ということのようだ。

 そんなわけで、ヴィオラの名曲の中から、「ヴィオラと言えばこれでしょう」という定番を引っ張り出してきて、ネットで楽譜をダウンロード。知っている曲なので、譜読みは楽なのだが、いつもそれでNGが出るので、知らない曲だと思って譜読みをする。
 いくつかのフレーズに分けて練習をする。いちおう、それぞれのフレーズを通すことはできるのだが、弾いてみて一発で通せた試しがない。15~20小節ぐらいのフレーズを5回ぐらい繰り返したら、5回目ぐらいにやっと通せるという感じ。次はひとつの楽章を最初から最後まで練習して、5回目ぐらいにはやっと通せるというレベル。その次は3回目で。それから1回目で通せるようにする。そのあとテンポアップをしていって、発表会で弾く速さで通せるように…

 なんとも遠大な計画だ。

 今年の初レッスンは今週土曜日。
 はたして、心地よく発表会の年のスタートが出来るかどうか。



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