長かったオリンピックも閉会になったが、2年に1度の発表会がある私の夏も終わった。相変わらず、曲がちゃんと弾けないのだけれど、何か清々しい気持ちで発表会を終えることができた。
1週間前の最後のレッスンで、初めてピアノ合わせがあった。ピアノの先生には4年前に伴奏をしていただいている。娘もかつてお世話になっている先生なので、こっちの実力のほどはよくよくご存知。ピアノ合わせに向けて、お盆で特別料金になっているカラオケボックスを使ってかなりの練習をした。
発表会の曲は、あまり有名ではないが、教本にも載っている定番曲なので、伴奏の音源もある。これをヘッドフォンで聴きながら弾く練習を繰り返す。テンポはかなり速い。ところどころ間違えたりするのだが、なんとか最後まで弾けるようになった。これは前回のレッスンからすれば相当な上達だ。それは先生も認めてくれた。
が、しかし、
練習でたまに間違えることは、本番では必ず間違えるものだ。ピアノ合わせはとにかくズタズタだった。先生曰く「速い」。そんなスピード出したら事故りますよ。もっとちゃんと弾ける速さでゆっくり、速く弾いて誤魔化そうとかしないで、最後まで同じ速さで、ってこれずっと言ってるじゃないですか。
…と、容赦なく機関銃のようなすごい速さでご指導が入る。
いつものことなのだが、さすがに発表会の1週間前にこの状態はかなり落ち込んだ。
走り高跳びだとか砲丸投げみたいに、何回かの試技の中でいちばんよかったやつを採用してもらえるのだったらいいのだが、発表会の演奏は1回限り。そこに最高の演技ができるように、心・技・体を整えていかないといけない。といっても、整えられるのは体ぐらいで、心も技もこりゃ無理だ、という雰囲気が濃厚に漂う。
そこから1週間は、伴奏の音源に合わせるのをやめて、メトロノームをゆっくり目にして、とにかく通す練習を続けた。失敗しても途中で止めない。教本に載っているとはいえ、知っている人は少ない。間違えたところは休符の振りをして、どこからでも復活できるようにしておく。金メダルを取ったバドミントン女子ダブルスでも、最初から最後までノーミスではない。ミスをしてもすぐに気持ちを切り替えて、つねにアグレッシブな状態を維持できているかどうかが勝負のカギだ。
それとピアノの先生に合図を出す練習。
アンクタクトでサッと弓を振って最初の音を出してもらい、2拍目から音を出し始める。上げ弓から始まるので、弓を振った後は先弓を載せないといけないので、楽譜の最初に「先弓」と朱書きする。これで間違えることもないだろう。
もう1曲の「情熱大陸」の方は、自分のソロのところ以外はまずまずの出来。こっちは前日にレッスンがあったのだが、もう先生は「いいですね」としか仰らない。本当は良くないところもいっぱいあるのだけれど、そんなところより「いまのはこういうところが良かった」みたいなことを言って、そこを本番でもそういうように弾きましょう的なアドバイスをいただく。
プログラムでは、この「情熱大陸」の3人が最後に固められている。種目別個人の後に男子団体総合という並びだ。果たして結果は如何に?
(つづく)
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