2015年7月19日日曜日

ふりがな

アンサンブル練習の帰りに団員の方と同じ電車に乗った。このアンサンブルは地元の方が多く、電車で通うのは少数派。一緒になったのはいつも超絶技法!を披露してくださる方なのだが、楽譜を拝見すると、全部に階名と指番号が振られていた。

 練習のときに、いきなり楽譜が配られて、初見大会よろしく練習することがあるので、みなさん、音符を読んで初見で弾けるものと思い込んでいたのだが、それぞれ見えない努力をされているのだと、そのときに思った。

 ヴァイオリンを弾く人の中には、相当長くされておられて超絶上手い人の中にも、ドレミが頭の中にない、という方もおられるようだ。目に入った音符が頭の中で指番号に変換され、それで身体が動く、という具合だ。
 私も、ト音譜にはよく指番号を振っていた。ト音譜の真ん中のドよりも高いところとか、下線のドより低いところとかは、ドレミなんてまったく頭の中にはない状態だ。

 それがハ音譜になって、それまでは小学校で習った知識でなんとか一部は読めていたものが、まったく読めなくなった。それで仕方なく、音符に全部ドレミを振るようになって、音符→ドレミ→身体 という回路がだいぶできてきたところだった。

 そうは言っても、反射的に動けるのは、ハ音譜の真ん中のドからラぐらいまで、それもファーストポジションだけだ(←ほとんどD線だけ、キリッ)。それも、音符→ドレミ というプロセスが弱く、フリガナのドレミを見て身体を動かしているという状態だった。
 自分としては、次は、フリガナを見なくても音符からドレミを連想できるようにして、それで自動的に身体が動くというところを目指していたのだが、これはかなり時間が掛かりそう。時間が掛かるけれど地道にやっていかなければ、と思っていたのだが・・・

 このところ、レッスンでもブランデンブルクを見ていただいていて、運指と練習方法についてアドバイスをもらっている。それでフリガナの振り方の話題になって、先生からも指番号を振るようにご指導があり、それまでは指番号を振ることをなんとなく「後退」しているように思っていたのが吹っ切れた。高いところは赤、低いところは青、なんてことも先生からアドバイスしてもらった。

 アンサンブル練習の帰りの電車で見せていただいた楽譜には、オレンジ色のペンでフリガナが振られていたので、それに倣ってオレンジ色で書くことにした。キラキラ星の指の位置を基準に、半音高いところは赤、半音低いところは青、と色を変えていく。
 いままでドレミを振るときも、移弦をしたらフリガナを書く位置を変えていたので、その方針はそのまま。
 全部に振るのではなく、集中的に練習するところから振っていく。そこばっかり弾いてみて、運指を定めて、フリガナを振って、またそこばかり練習して、それで今度は通して見る、といった具合だ。

 ちなみに私は、音符に振ってあるドレミを「イタリア語のフリガナ」、指番号はを「アラビア語のフリガナ」と呼んでいる。